2月15～18日に行われた2018年のWRC世界ラリー選手権第2戦スウェーデンのWRC2クラスで自身初のクラス優勝を果たした勝田貴元（フォード・フィエスタR5）。この活躍をトヨタ自動車の豊田章男社長も祝福している。
TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの一環で新井大輝とともに2度目のラリー・スウェーデンに挑んだ勝田は、SS2でクラス首位に浮上すると、そのままトップを維持。
競技3日目のSS9で一時総合3番手に後退したが即座に反撃してポジションを挽回。最終的に全19SS中9SSでクラストップタイムを記録する活躍をみせ、4.5秒差でクラス優勝を成し遂げた。
勝田とともに参戦した新井は総合4番手走行中の競技2日目に電気系トラブルが発生してしまい失速。また、競技3日目のSS13ではコースオフが原因でエンジンがオーバーヒートするアクシデントにも見舞われた。
それでも、新井はSS12でステージトップにつけるなど速さを発揮し、クラス8位を確保した。
コドライバーとしてラリーチャレンジプログラムに関わっている足立さやかは、ヤルッコ・ニカラとともにラリー・スウェーデンに参戦。競技2日目にラジエーター破損でデイリタイアしたほか、その後はミスファイヤのトラブルにも悩まされたが完走を果たしている。
「ラリー・スウェーデンでクラス初優勝することができ、とても素晴らしい気持ちです」と語るのは、WRC2クラス初優勝を遂げた勝田。
「デイ2でスピンしたので、もっと落ち着かなければという気持ちになりました」
「しかしデイ3はデイ2とスタート順が違い、我々の前に走るR5車両がいなかったので、グリップがあまりよくなく、ラインを見極めることも困難だったので、引き続きプッシュが必要でした」
「危ない瞬間も何度かありましたが、なんとか最後までポジションをキープすることができました。チームのメンバー、そしてこれまで支えてくれた皆さんに感謝の気持ちを伝えたいです」
この勝田のWRC2クラス制覇の報せを受け、豊田社長も「『日本人が日本車で戦うWRC』という私の夢に、勝田選手は、その偉業で大きな可能性を示してくれました。このことが本当に嬉しい！」とのコメントを発表している。
「同じくチャレンジプログラムで共に挑戦している新井大輝選手も、コドライバーとしてWRC参戦を目指す足立さやか選手もスウェーデンの地でステージトップのタイムを出す走りを見せてくれました」
「今回の、みんなの頑張りによって私モリゾウと同じ夢を見る人が日本に増えたと思います。勝田選手、新井選手、足立選手これからも3人で切磋琢磨し日本のみんなの夢をも背負って世界レベルのラリーストという3人の夢を目指していってください」
そのほか、勝田、新井、足立の3名が所属するトミ・マキネン・レーシングのチームプリンシパル、トミ・マキネンも「勝田はここスウェーデンでとても素晴らしい結果を達成し、皆を驚かせた。今日の結果はこれまでのラリーチャレンジプログラムの中で最高のできごとであり、我々の協力がうまく行っていることを示すことができ非常にうれしく思う」と勝田を祝福している。
なお、豊田社長のコメント全文は次のとおりだ。
