レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2018.03.28 15:49
更新日: 2018.09.28 13:33

ERC:開幕戦アゾレス、地元勢を抑えて”ロシアン・ロケット”ことルキヤナクが勝利

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


ラリー/WRC | ERC:開幕戦アゾレス、地元勢を抑えて”ロシアン・ロケット”ことルキヤナクが勝利

 3月22~24日にポルトガル領アゾレス諸島を舞台に幕を明けた2018年のERCヨーロッパ・ラリー選手権。総勢77台、R5規定車両も盛況35台のエントリーを集めるなか、ロシアのアレクセイ・ルキヤナク(フォード・フィエスタR5)が悲願のタイトル獲得に向け、幸先良く開幕勝利を飾った。

 半世紀以上の歴史を誇る開幕戦“アゾレス・エアライン・ラリー”は、初日デイ1に3SS、23.17kmの競技区間が設けられ、実質デイ2となる“レグ1パート2”に6SS、75.56kmのステージ。そして最終日土曜のデイ2に6SS、107.57kmと、2日間開催が通例のERCとしては変則的となる総計207.30kmのスペシャルステージで構成された。

 昨季の開幕早々に、テスト中の大クラッシュから多重骨折の大怪我を負い、シーズン中盤にはまだ完治しない右足にボルトを埋め込んだまま強行出場を果たしていたルキヤナクは、ラリー初日からその鬱憤を晴らすかのようなスピードを披露。

 怪我から完治したことをアピールするかのようにロシアン・パフォーマンス・モータースポーツのフィエスタR5に鞭を入れると、初日最長のSS2ではオーバースピードでジャンプに突入し、コースをオーバーシュートするミスを犯しながらも気合のトップタイムをマーク。そのまま総合首位で初日を終えた。

 そのルキヤナクに追随したのは、国内戦含め10度のアゾレス勝利を記録するリカルド・モーラ(シュコダ・ファビアR5)と、ERCジュニアU28登録で戦うマーティン・コチ(シュコダ・ファビアR5)のふたりで、シュコダ・スロバキアの支援を受けるコチは、SS1こそコーションマークの指示に従いタイヤ温存でペースを抑えるも、続くロングステージで3番手タイムをマーク。翌日に向けルキヤナク、モーラとともに路面サーフェスがクリーンになる、後半の出走順を手にした。

 一方、ERC同イベント3勝を記録する地元の英雄で、昨季ランキング2位のブルーノ・マガラエス(シュコダ・ファビアR5)は、セッティングに苦しみ4番手。その後輩であり同じくポルトガル出身のベルナルド・ソウザ(シトロエンDS3 R5)が1.4秒遅れで5番手。

 その背後には、わずか0.4秒差に今季から初のR5カーでERCジュニアU28エントリーを果たしたクリス・イングラム(シュコダ・ファビアR5)がつけ、SS2ではリヤバンパーを立木にヒットしてテールライトごと失いながらも4番手タイムをマークするなど、印象的な初日デビューとなった。

 明けたデイ2となる“レグ1パート2”は、このラリーを象徴するセテ・シダースの火山帯連峰の峰をいく美しいステージでドラマが多発。

地元の盟主、ブルーノ・マガラエスはリヤデフトラブルのほか、セットアップやタイヤチョイスに苦しみながら3位表彰台を確保
昨季のジュニアU28王者マリアン・グリーベルはプジョー208T16でグラベル初参戦
シュコダ・スロバキアの支援を受けるU28登録のマーティン・コチは初日3番手タイムを記録
シュコダ・ファビアR5で参戦のクリス・イングラムはR5デビュー戦で総合4位と大健闘


関連のニュース