2018年シーズンからWorldRX世界ラリークロス選手権に投入されるプロドライブ製の新型モデル『ルノー・メガーヌR.S.RXスーパーカー』の技術詳細が、パリで開催されたチームのラウンチイベントにて明らかにされた。
今から14カ月前にプロジェクトの発足がアナウンスされて以降、イギリスの名門モータースポーツ・コンストラクターであるプロドライブはこのラリークロス用新型マシンの製作を急ピッチで進め、先日開催されたWorldRXの開幕前合同テストにて、初めて公式の場に姿を現した。
そのシルバーストンの第2回合同テストで、ライバルに引けを取らない上々のラップを記録した2台のメガーヌR.S.RXスーパーカーは、ゲラン・シシェリ率いるGCコンペティション(GCK)から2018年シーズンにエントリー。シシェリ本人と、ジェローム・グロセット-ヤニンがステアリングを握ることが発表されている。
フランス自動車クラブが主催し、先週の水曜にパリで開催されたラウンチイベントでは、そのマシンカラーリングと技術詳細が公開され、プロドライブがこれまでラリー・フィールドで培ってきたノウハウと技術が惜しみなく投入された、一線級のマシンに仕上がっていることが確認された。
プロドライブは、このマシンに関してラリークロスで競争力を決定づける3つの主要分野、パワートレーン、サスペンション、サブフレームの最適化に取り組んだと説明。シャシーとエンジンはWRC世界ラリー選手権からの知見を活用し、「ユニークな機構を内蔵した」と謳われる5速のシーケンシャルギヤボックスは、同じくイギリスのX-trac社との共同開発品となっている。
ベースモデルのメガーヌとは異なり、600馬力オーバーの出力を誇る2リッター4気筒のターボエンジンはフロントに縦置きとされ、これも「妥協を廃し、パワートレーンを最適化するため」の決定だとプロドライブは説明。補機類の中でも重量のかさむターボチャージャーやスターターモーターなどは、エンジンブロックの前方に低くマウントされた。