4月27日に行われたWRC世界ラリー選手権第5戦アルゼンチンの競技2日目、3台のトヨタ・ヤリスWRCを投入するTOYOTA GAZOO Racing WRTは、オット・タナクが22.7秒のリードで総合首位に浮上。チームメイトのエサペッカ・ラッピが総合8番手につけた一方、エースのヤリ-マティ・ラトバラはリタイアを余儀なくされた。
本格的なグラベル(未舗装路)ラリーの幕開けとなったラリー・アルゼンティーナの競技2日目。オープニングのSS2ではタナクがスピンを喫して20秒程度のタイムロスをした上、ステアリング系にもダメージを負ってしまい、総合8番手まで後退してしまう。
マシンコンディションが万全ではないなか、タナクは続くSS3でステージ優勝を飾り総合3番手にポジションアップ。続くSS4でもステージ最速となり自身通算100回目、トヨタ加入後20回目のステージ優勝を飾った。
以降もペースを緩めなかったタナクはSS5でトップに浮上すると、SS6〜8と3SS連続でもトップタイムを刻み、総合2番手に対し22.7秒のマージンを築いている。
これが初のラリー・アルゼンティーナとなるラッピはSS3終了時点で総合4番手につけていたものの、その後のステージでパンクがあり後退。前を走るアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)と17.3秒差の総合8番手につけた。
ここ数戦は苦戦を強いられていたがシェイクダウンでトップタイムを刻むなど復調の兆しをみせていたラトバラはSS2でステージ3位に入り、総合3番手に浮上する好走をみせたが、続くSS3でコーナー出口に隠れていた石にヒットして右フロントサスペンションを破損。
このダメージがエンジンのオイル系にも及んでおり、走行続行が不可能となり大会全体をリタイアを余儀なくされた。