2018年のWorldRX世界ラリークロス選手権は5月12~13日、第3戦ベルギーRXが行われ、セバスチャン・ローブ(プジョー208WRX)が優勝を飾り、2016年以来となる通算2勝目を挙げた。
シリーズ第3戦の舞台はベルギー・メテにあるラリークロス用トラック。10のコーナーで構成され、全長は1.149km、舗装路(ターマック)と未舗装路(グラベル)の割合は61%、39%だ。全車に消化義務がある大回りセクション“ジョーカーラップ”は最終コーナーである10コーナーに設けられた。
セミファイナル進出をかけたQ1~4までで好調ぶりを発揮していたローブは、セミファイナル2で後続を7秒以上引き離してトップチェッカー。ファイナルへの切符を手にするとともに、1列目グリッドを確保してみせる。
ポールポジションは開幕から2連勝中のヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR スーパーカー)が獲得したほか、2列目はチームメイトのペター・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロR スーパーカー)と、アウディのアンドレアス・バッケルド(アウディS1 EKS RXクアトロ)が確保。
3列目にはマティアス・エクストローム(アウディS1 EKS RXクアトロ)とティミー・ハンセン(プジョー208WRC)が続いた。
迎えた6周のファイナル、ローブが好スタートをみせた一方で、クリストファーソンはスタートで出遅れて集団に埋もれる格好に。また最後尾スタートだったエクストロームはロケットスタートを決めて、ローブのアウトへつける形で1コーナーへ。
ローブが危なげないアプローチで1コーナーをクリアした一方で、エクストロームはオーバースピードだったか、1コーナーへの進入でワイドになりすぎ、アウト側のタイヤバリアにマシンリヤをヒット。大きくバランスを崩して最後尾まで転落してしまう。
また、ローブの後方ではクリストファーソンとソルベルグ、バッケルドがスリーワイドの状態で1コーナーへアプローチしたが、もっともイン側につけていたクリストファーソンのマシンがウォールに乗り上げて横転寸前の二輪走行状態に。クラッシュは避けたものの、コントロールを失ったため、3台揃ってライン取りが大きくなってしまった。
ローブを除く上位陣が混乱に巻き込まれたこともあり、2番手には最後尾スタートだったハンセンが浮上。プジョー勢がワン・ツー体制を構築する格好となった。