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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2018.10.10 10:34
更新日: 2018.10.10 10:35

スコット・スピードが新生ラリークロス『ARX』初代王者に。スバル勢は最終戦で表彰台届かず

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ラリー/WRC | スコット・スピードが新生ラリークロス『ARX』初代王者に。スバル勢は最終戦で表彰台届かず

 2018年にスタートしたARXアメリカズ・ラリークロスの最終戦が9月29~30日、アメリカ・テキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われ、スコット・スピード(フォルクスワーゲン・ビートル)が初代チャンピオンに輝いた。

 ARXはヨーロッパでWorldRX世界ラリークロス選手権をプロモートしているIMGが立ち上げた新シリーズ。2018年は全4大会で争われた。

2018年のARXはCOTAで開催された
2018年のARXはCOTAで開催された

 シリーズにはフォルクスワーゲン・アンドレッティ・ラリークロスやスバル・ラリーチームUSAなど、2018年の開催が見送られた北米中心ラリークロス『GRCグローバル・ラリークロス』に参戦していたチームが多く参戦している。

 なかでもフォルクスワーゲン・アンドレッティのスピードとタナー・ファウスト(フォルクスワーゲン・ビートル)は、第1戦シルバーストンでファウストが、第2戦COTA、第3戦トロワ・リビエールでスピードが勝利するなど、ここまでの3戦すべてを制しており、一騎打ちのチャンピオン争いを繰り広げて最終戦に臨んだ。

 迎えた最終戦、まずはセミファイナル1でファウストが勝利し、ポイントリーダーに浮上する。しかし、直後のセミファイナル2ではファウストが勝利を収めて、ふたたびポイントリーダーに。さらに決勝のファイナルで1ポイントでも獲得すれば戴冠という位置につけた。

 そのファイナルには2列目にケン・ブロックとスティーブ・アーピンのフォード・フォーカスRS RXユーザー、3列目にパトリック・サンデルとトーマス・ヘイキネンのスバルWRX STIユーザーがつける形となる。

 迎えたスタートでは、トップのファウストと2列目スタートのアーピンを除く3台が、スピードを先頭に通過義務のある遠回りセクション“ジョーカーラップ”へ。レースはファウスト、アーピン、スピードの順で進んでいく。

 2列目スタートだったブロックはマシントラブルによりスタート後、加速できず。最終戦ファイナルを戦うことなくリタイアとなった。

 6周の決勝、4周目にアーピンがジョーカーラップを通過して3番手に後退。トップはフォルクスワーゲン勢の一騎打ちとなる。

ファイナルを制したタナー・ファウスト(フォルクスワーゲン・ビートル)だがチャンピオンには届かず
ファイナルを制したタナー・ファウスト(フォルクスワーゲン・ビートル)だがチャンピオンには届かず

 首位のファウストはギャップを2.9秒以上まで広げた5周目にジョーカーラップを通過。追いかけるスピードの鼻先でメインコースに合流するとそのまま逃げ切りトップチェッカーを受けた。

トーマス・ヘイキネン(スバルWRX STI)
トーマス・ヘイキネン(スバルWRX STI)

 最終戦をポール・トゥ・ウィンで飾ったファウストだが、2位にスピードが入ったため、シリーズチャンピオンは獲得ならず。3位はスバルユーザーのヘイキネンによる猛攻をしのいだフォードユーザーのアーピンが手にしている。

 レース後、スピードは「この週末に9ポイントを稼げばチャンピオンになれることは分かっていた」と週末をふり返っている。

「ただQ3を終えた時点で暫定7番手だったから、9ポイント稼ぎ出すには奇跡が起きないと厳しいと思っていた。それが現実になったんだ」

「(セミファイナル進出をかけた)Q4では過去最高のスタートを切れたし、1周目にジョーカーラップを通過するという選択も味方してくれた。ほとんどのドライバーが同じような戦略を採ってくれたからね」

スコット・スピード(フォルクスワーゲン・ビートル)
スコット・スピード(フォルクスワーゲン・ビートル)

「ここでいい結果を残せたから、セミファイナル2で勝てばチャンピオンを手中に収めたも同然の位置につけられた。浮き沈みが激しかったけど、最高の週末だった」


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