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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2019.03.05 12:24
更新日: 2019.03.05 12:26

勝田貴元、トヨタ・ヤリスWRCで参戦したフィンランド国内戦で勝利。最終ステージで逆転

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ラリー/WRC | 勝田貴元、トヨタ・ヤリスWRCで参戦したフィンランド国内戦で勝利。最終ステージで逆転

 トヨタの若手ラリードライバー育成プログラム『TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラム』に参加している勝田貴元が3月1~2日に行われたフィンランド・ラリー選手権第2戦イタラリーにトヨタ・ヤリスWRCで参戦し、総合優勝を飾った。

 2015年から同プログラムに参加している勝田は、これまでR5規定のラリーカーでWRC世界ラリー選手権やフィンランド、ポーランドなどの国内選手権に参戦。2018年2月のWRC第2戦スウェーデンでは、日本人初のWRC2ウイナーに輝くなど成績を残してきた。

 2019年はR5車両でのWRC2参戦に加え、WRC最上位クラスを戦うWRカーのヤリスWRCでも実戦に初参加。フィンランド国内選手権の2戦に出場する。

 イタラリーでは大会唯一のWRカーということもあり、勝田はカーナンバー1をつけ、先頭走者として競技に参加。雪が降り続ける難しいコンディションのなか、ヤリスWRCでの初戦に臨んだ。

 勝田はSS1で2位を14秒引き離すトップタイムを記録すると、SS2でもステージ最速タイムを刻んでリードを広げていく。

 続くSS3は33.2kmのロングステージ。勝田はこのSS3スタート直後にスピンして雪壁に衝突し、マシン左側にダメージを負うと、その後はギヤトラブルもありタイムを失ってしまう。

 2度のアクシデントで30秒以上をロスした勝田だったが、SS3は長距離ステージだったことも味方して、1.4秒差でステージ優勝を奪った。

 しかし、サービスを挟んで午後の3ステージを迎える頃には雪がさらに強く降り始める。先頭走者で除雪役を強いられた勝田は「アクセル全開なのに全然前に進まなかった」とふり返るほどの状況に追い込まれてしまう。

 一方、出走順が遅いドライバーは勝田をはじめとするライバルが“掃除”し、路面コンディションが安定した状態で走れることもあり、勝田はSS4を終えた時点で総合首位から陥落。SS5を終えた時点で2.5秒差の総合2番手につけた。

 迎えた最終SS6はヨエンスーの街にあるレーストラックを舞台に争われる1.7kmのステージ。距離が短くギャップがつきにくいステージだが、勝田はここで今大会4度目のステージ優勝を挙げ、0.8秒差で首位を奪還。ヤリスWRCでのデビュー戦を白星で飾った。

 勝田は5月24~25日に行われるフィンランド・ラリー選手権第4戦リーヒマキにもヤリスWRCで参戦予定。こちらはグラベル(未舗装路)を舞台に争われる1戦となる。また、勝田は3月28~31日に行われるWRC第4戦ツール・ド・コルスにフォード・フィエスタR5で出場を予定している。

2019年のイタラリーは雪が本格的に降るなか争われた
2019年のイタラリーは雪が本格的に降るなか争われた

勝田貴元がドライブしたトヨタ・ヤリスWRC
勝田貴元がドライブしたトヨタ・ヤリスWRC
SS3のスピンでマシン左側にダメージを負った。マシンにつく雪の量からも積雪の多さが分かる
SS3のスピンでマシン左側にダメージを負った。マシンにつく雪の量からも積雪の多さが分かる
勝田貴元がドライブしたトヨタ・ヤリスWRCはミシュランではなく、ピレリタイヤを装着してラリーに臨んだ
勝田貴元がドライブしたトヨタ・ヤリスWRCはミシュランではなく、ピレリタイヤを装着してラリーに臨んだ
勝田貴元がドライブしたトヨタ・ヤリスWRC
勝田貴元がドライブしたトヨタ・ヤリスWRC
フィンランド・ラリー選手権第3戦イタラリーを制した勝田貴元(右)とコドライバーのダニエル・バリット(左)
フィンランド・ラリー選手権第3戦イタラリーを制した勝田貴元(右)とコドライバーのダニエル・バリット(左)


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