2019年のWRC世界ラリー選手権に3台のトヨタ・ヤリスWRCを投じているTOYOTA GAZOO Racing WRT。チームが挑む次の戦いは“リンクドラリー”に位置づけられた4月25~28日の第5戦アルゼンティーナ、5月9~12日の第6戦チリの南米2連戦だ。
3月上旬に行われた第3戦メキシコを終えた時点で両チャンピオンシップでトップにつけていたトヨタ勢。しかし、3月末の第4戦ツール・ド・コルスでは苦戦を強いられ、ドライバーズランキング、マニュファクチャラーズランキングともに3位まで後退している。
ランキング上位奪還を狙うラリー・アルゼンティーナとラリー・チリはどちらも南米大陸が舞台のイベント。この2大会は“リンクドラリー”に定義されているため、ワークスチームはラリー・アルゼンティーナを走り終えたマシンと同じシャシー、エンジン、トランスミッションを使用してラリー・チリを戦わなければならない。
また、ショックアブソーバーなどのパーツ類はスペアを含めてラリー・アルゼンティーナ用に用意したものを再使用しなければならないため、チームは2連戦を踏まえたセットアップとパーツの準備を整え、アルゼンチンへ向かうことになる。
連戦初戦となるラリー・アルゼンティーナは、南米初のWRCとして1980年に開催された人気の高いイベント。競技はグラベル(未舗装路)で争われ、谷間を抜けるルーズ路面のステージや、石や岩が転がる山岳地帯など、バリエーション豊かな路面がドライバーを待ち受ける。
競技は25日(木)夜、サービスパークが置かれるビジャ・カルロス・パスの市街地に設定されたスーパーSSのSS1で開幕する。26日(金)はSS2~8までの7SSが行われ、27日(土)はSS9~15までの7SS、最終日の28日(日)はSS16~18の3SSで争われる。
ステージ上位5名にボーナスが与えられるパワーステージはSS18に設定。全18SSの合計距離は347.50km、リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は1297.56kmだ。