6月13~16日に開催される2019年のWRC世界ラリー選手権第8戦イタリア・サルディニアに向けて、トヨタ陣営の3名を除いたドライバーたちからコメントが発表されている。
前戦のラリー・ポルトガルに続き、欧州グラベル(未舗装路)連戦となるラリー・イタリア・サルディニアは、地中海に浮かぶイタリア領、サルディニア島を舞台とした1戦だ。
島を舞台とした戦いということもあり、各ステージの道は狭く曲がりくねった構成が多いが、それでいて比較的平均速度も高いのが特徴だ。コース脇には草木が生い茂る箇所、木々や岩などがある箇所も多く、わずかなコースオフがマシンに大きなダメージを与えかねない。
路面はきめの細かい砂で覆われているため、出走順が早いドライバーは十分なグリップを得ることが難しい。また、その下には硬い地面が隠れており、マシンが走行を重ねて地面が露わになってくるとパンクの危険性も上昇。ドライバーのタイヤマネジメント能力も問われることになる。
加えて、この時期のサルディニア島は日中の気温が30度に迫ることあり、暑さもマシンやクルーを苦しめる要素だ。
ラリーは13日(木)の現地9時(日本時間16時)ごろに大会前最後の走行チャンスとなるシェイクダウンが行われ、同日17時(日本時間14日0時)に2台のマシンが同時走行するスーパーSS形式のステージで開幕を迎える。
競技2日目となる14日(金)はSS2~9までの8SS、競技3日目の15日(土)はSS10~15までの6SSが行われる。
最終日の16日(日)はSS16~19までの4SSが行われる。最終ステージのSS19はステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージに指定されている。
全19SS合計の走行距離は310.52km、リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は1383.64kmだ。
WRC最上位クラスに挑む4チームはシトロエンとMスポーツ・フォードが2台体制、ヒュンダイとTOYOTA GAZOO Racing WRTが3台体制となる。ヒュンダイはティエリー・ヌービル、ダニ・ソルド、アンドレアス・ミケルセンという布陣だ。
また、この最上位クラスにはトミ・マキネン・レーシングからトヨタの元ワークスドライバー、ユホ・ハンニネンも参戦。69号車のトヨタ・ヤリスWRCをドライブするため、計4台のヤリスWRCが走行することになる。
そのほか、下位クラスのWRC2にはトヨタ育成プログラムに参加している勝田貴元(フォード・フィエスタR5)もエントリーしている。
なお、通常であれば全チームから発表される事前コメントだが、トヨタ陣営については第7戦ポルトガルと第8戦イタリアの2戦分をまとめたものが第7戦前に出されているため、第8戦イタリアにむけたものは発表されていない。