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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2019.07.05 07:45
更新日: 2019.07.05 09:49

ERC第4戦:クラッシュ続きだった王者が移籍後初勝利。若手有望株ヤリ・フッツネンが2位

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ラリー/WRC | ERC第4戦:クラッシュ続きだった王者が移籍後初勝利。若手有望株ヤリ・フッツネンが2位

 ERCヨーロッパ・ラリー選手権の2019年シーズン第4戦ラリー・ポーランドが6月29~30日に開催され、王者アレクセイ・ルカヤナク(シトロエンC3 R5)が今季初優勝を飾り、開幕からクラッシュ続きだった男が、チームに移籍後初勝利を献上。2位にはスポット参戦のヤリ・フッツネン(ヒュンダイi20 R5)が続いている。

 2019年で第76回大会を迎えた東欧を代表する伝統のイベントは、魅力的な湖水地方として一大観光地でもあるミコワイキのアリーナを使用したスーパースペシャルから開幕。2.50kmのステージで最速を記録し最初のラリーリーダーに立ったのは、ERC3ジュニアの卒業生であり、ヒュンダイ契約ドライバーとして2年連続の参戦となるフッツネンだった。

 ヒュンダイ・ジュニア・デベロップメント・プログラムの一環としてエントリーするフッツネンは、リスクを徹底的に排除してポディウム獲得を目指す戦術を遂行。代わってSS2以降、午前のループで3連続ベストを記録したのはルカヤナクで、すぐさまラリーの主導権を握ることとなった。

 しかし、ディフェンディングチャンピオンも盤石のラリー運びとはいかず、今季から移籍のSaintéloc Junior Teamのマシンはマイナートラブルが連発し、2度目のスーパーSSを前にダンパーからのオイル漏れが発生してしまう。

 運良く直後のサービスで対策できた彼のシトロエンは、続く午後のループ最初のステージでも右フロントのパンクに見舞われる不運が続きながら、この日4つ目のステージベストを記録。

 パンクしながらSSベスト奪取の余波でブレーキパイプの交換を強いられ、クラッチにも不具合を抱えながら、残る3ステージでもベストを奪い、ルカヤナクがレグ1の9SS中7ステージを制する強さを披露した。

「今日はドラマが盛り沢山だった。クルマのバランスが変化し、5つ目のステージではミスを犯してパンクに見舞われた。最終的にブレーキラインも壊れ、クラッチやダンパーなど多くの問題を抱えた。それでもどういうわけか、僕らは生き残っているようだ」と、困難続きの初日を振り返った王者ルカヤナク。

 レグ1で2番手のフッツネン以下、3番手にERC1ジュニア首位のACCR Czech Rally Team、フィリップ・マレス(シュコダ・ファビアR5)が続き、ŠKODA Polska Motorsportのミコ・マルチェク(シュコダ・ファビアR5)とERC選手権首位のルカク・ハバイ(シュコダ・ファビアR5)、そしてこのふたりとバトルを展開したERC2戦目、Team STARDの新井大輝(シトロエンC3 R5)がSS6で右リヤのパンクに見舞われながらも、総合6番手で夜を越すことになった。

2018年に続いてERCラリー・ポーランド参戦のヤリ・フッツネンはSS1で早々のトップタイムを記録
今季プログラムにより欧州選手権での武者修業を積む新井大輝はERC2戦目に臨んだ
ダンパー、パンク、ブレーキライン、クラッチと立て続けにマイナートラブルが発生したアレクセイ・ルカヤナク


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