8月22~25日に開催される2019年のWRC世界ラリー選手権第10戦ドイツに向けて、参戦するドライバーたちが意気込みを明かしている。
シーズン第10戦となるラリー・ドイチェランドは、3月29~31日に行われた第4戦ツール・ド・コルス以来のフルターマック(舗装路)イベント。ただ路面はアスファルト舗装とコンクリート舗装が入り交じる難度の高い1戦だ。
大会はドイツ・ザールラント州のボスタルジー湖畔(ボスタール湖)を拠点として、ブドウ畑を抜けるツイスティな農道や、道幅は狭いがスピードの出やすい郊外道路、バウムホールダー軍事演習場内の特設ステージ“パンツァープラッテ”、“アリーナ・パンツァープラッテ”など、さまざまな顔を持つステージを舞台に戦いが繰り広げられる。
またマシンが走行するたびに、路肩の土がステージ上にまき散らされるため、路面のグリップレベルが刻々と変化する。そのためドライバーにはステージ全体を見据えたセットアップが求められる。ドライバーの走行直前にステージのインフォメーションを与えるセーフティノートクルーの役割も重要だ。
加えて、この時期のボスタルジー湖畔周辺は急な雨も多く、ウエットコンディションへの対策も求められる。
全19ステージが設定された2019年大会は、昨年よりもステージ距離が伸びた一方で、リエゾン(移動区間)距離は短縮。より“コンパクト”な大会になったと言えるかもしれない。
シリーズ最上位クラスを戦う4チームは、シトロエンとMスポーツ・フォードが2台体制、ヒュンダイ、TOYOTA GAZOO Racing WRTが3台体制での参戦となる。Mスポーツでは前戦に続きエルフィン・エバンスが欠場、代役としてガス・グリーンスミスが44号車フォード・フィエスタWRCを操る。
ラウンドごとにドライバーを入れ替えているヒュンダイ陣営はティエリー・ヌービルとダニ・ソルド、アンドレアス・ミケルセンの3名にヒュンダイi20クーペWRCを託す。
ヤリスWRCを投じるトヨタはラリー・ドイチェランド2連勝中のオット・タナクに、ヤリ-マティ・ラトバラ、クリス・ミークを加えた3台体制だ。
そして今大会では、これまでWRC2で腕を磨いてきた勝田貴元が最上位クラスデビュー。トミ・マキネン・レーシングOYから参戦し、17号車ヤリスWRCをドライブする。