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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2019.10.07 15:44
更新日: 2019.10.07 15:50

WRC:トミ・マキネン、ラリーGB制したタナクを絶賛。「すべてにおいてうまくやっている」

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ラリー/WRC | WRC:トミ・マキネン、ラリーGB制したタナクを絶賛。「すべてにおいてうまくやっている」

 10月6日(日)に競技最終日を迎えた2019年WRC世界ラリー選手権第12戦ラリーGB。前日に続き2台のトヨタ・ヤリスWRCで挑んだTOYOTA GAZOO Racing WRTは、総合首位につけていたオット・タナクが逃げ切り優勝。2019年シーズン6勝目を挙げたほか、クリス・ミークも総合4位でフィニッシュしてみせた。

 ラリーGBの競技最終日は、SS18~22の5SSで争われる予定だったが、SS20として設定されていた岬沿いを走る“グレートオーム”は、海が荒れていたため、ドライバーの安全を確保できないとしてキャンセル。全4SSで争われた。

 前日、総合2番手に対し11秒のリードを築いていたタナクは、最終ステージ直前のSS21を終えた時点でリードを9.5秒とする。

オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)

 迎えた全長6.43kmの最終SS22は、ステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージということもあり、タナクは全開でアタック。何度かコーナーの立ち上がりでマシンを土手にぶつけながらもアクセルは緩めずにフィニッシュ。ステージ2位に0.4秒差をつけてステージトップタイムを刻んだ。

 この結果、タナクは総合2位に入ったティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)とのギャップを10.9秒として、第10戦ドイチェランド以来の2019年シーズン6勝目を飾った。

 タナクは優勝+パワーステージのボーナスをあわせてフルポイントの30ポイントを獲得。今季の獲得ポイントを240ポイントまで伸ばし、ランキング2位のセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)と28ポイント差をつけている。

 ラリーGBがタナクで獲得したように、WRC1戦で獲得できる最大ポイントは優勝+パワーステージ制覇の30ポイント。2019年シーズンは残り2戦となっているため、次戦でタナクがリードを30ポイント以上にすると、その時点でシリーズチャンピオンが確定する。

 前日、総合4番手につけていたミークもポジションを守りきって最終日を走破。総合4位に入り、チームに貴重なマニュファクチャラーズポイントを持ち帰っている。

 チーム代表のトミ・マキネンは「信じられないくらい素晴らしいラリーだった。ラリーGBはもっとも難しいラリーのひとつだが、オットは重圧に負けず終始ラリーを支配下に置き、自分の仕事を完遂した」と優勝したタナクの走りを絶賛する。

「最後のパワーステージは本当に興奮し、まだ心臓がドキドキしているほどだが、オットは素晴らしい走りで最大ポイントを獲得し、ドライバーズチャンピオンシップで有利な立場となった」

「昔、自分が同じような状況に置かれた時は精神的に本当に辛く大変だったが、彼はすべてにおいてうまくやっている」

「クリス(ミーク)の仕事も素晴らしく、我々にマニュファクチャラーズポイントをもたらしてくれた。今シーズンはまだ2戦あるが、集中力を高め全力で臨まなくてはならない」

 タナクは「パワーステージではクルマに大きな自信を感じていたから、フルポイント獲得の好機を逃すわけにはいかなかった。今シーズンはまだ2戦残っており、何も決まってはいないから、これからも集中して攻め続ける必要がある」とコメント。

 ミークも「金曜日(競技2日目)の大部分をリードしていたから、総合4位という結果は少々残念ではあるが、それでも満足している」と大会をふり返った。

 2019年のWRC、最終戦直前の大会となる第13戦は10月25~27日に行われるラリー・スペイン(ラリー・カタルーニャ)だ。この大会は競技初日はグラベル(未舗装路)、2日目以降はターマック(舗装路)で争われる、シリーズ唯一のミックスラリーとなる。


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