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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2019.10.10 20:25
更新日: 2019.10.10 20:30

アロンソがダカールの前哨戦、ラリー・モロッコで完走果たす。僚友駆るトヨタ・ハイラックスが総合優勝

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ラリー/WRC | アロンソがダカールの前哨戦、ラリー・モロッコで完走果たす。僚友駆るトヨタ・ハイラックスが総合優勝

 年始に開催されるダカールラリーの前哨戦とも称されるラリー・モロッコが10月3~9日、北アフリカのモロッコで行われ、TOYOTA GAZOO Racing South Africaはジニエル・ド・ヴィリエールのトヨタ・ハイラックス総合優勝を飾ったほか、ベルンハルト・テン・ブリンクが総合25位、同ラリー初挑戦のフェルナンド・アロンソ(トヨタ・ハイラックス)が総合26位に続いた。2019年のダカール王者ナッサー・アル-アティヤ(トヨタ・ハイラックス)は、ラリー半ばで首位を走りながらマシントラブルに見舞われリタイアとなった。

 9月に南アフリカを舞台に行われた『リヒテンバーグ400』でラリーレイドデビューを果たしたアロンソ。2020年のダカールラリー参戦を目指す元F1チャンピオンにとって、このラリー・モロッコは世界最速レベルのラリーレイドドライバーたちと競う初めての機会となった。

 そんなアロンソと、コドライバーのマルク・コマが乗り込んだハイラックスは、ラリー序盤からさまざまは困難を受けることになった。初日は15番手スタートとなったことで前走者が巻き上げた砂埃のなかを走ることに。また、204kmに及ぶステージ1の岩場では計3度のパンクで手持ちのスペアタイヤを失ってしまう。しかし、ライバルチームに3本目スペアタイヤを供給してもらいステージを完走することに成功している。

 競技2日目は前日と一転して順調な走りをみせたアロンソはポジションを10番手まで上げてみせる。だが、走行直前にロードブックが渡されるという新ルールで行われた3日目に“落とし穴”が待っていた。

 アロンソ組とテン・ブリンク/トム・コルソール組が2台揃ってロードブックに記載されていなかった轍にはまり、ともにサスペンションを破損させてしまう。この修復のためビバークに戻った2台は大きくタイムを失ったほか、タイム加算を伴うペナルティも受けることになった。

 挽回を狙った4日目も前日と同じ新ルールのもとでの走行となったが、この日のアクシデントはパンクのみ。一方、後続に17分以上の大差をつけてラリーをリードしていたアル-アティヤが不運なアクシデントに見舞われる。

 今年1月のダカールでトヨタに初優勝をもたらした王者のマシンは、車両下部に岩がヒットしたことでクランク角センサーが破損。この影響でエンジン・マネジメント・システムが作動しなくなってしまった。これに追いついたアロンソたちはチームメイトをサポートしようとするも、走行続行が不可能であることが分かったため、反対に未使用タイヤを提供してもらい走行を再開している。

 競技最終日はアトラス山脈を超える合計168kmの岩場とワインディングロードが舞台。このステージでド・ヴィリエール組が速さをみせてトップを奪うと、そのまま逆転優勝を飾った。また、アロンソもステージ8番手のタイムをマークすると、同2番手タイムを刻んだテン・ブリンク組に続く総合26位でラリーを完走してみせた。

「今回のレース結果に、僕自身が驚いているよ。これまでラリー・モロッコでは3度勝利しているけれど、かなり昔のことだ」と語るのは、最終ステージでの逆転優勝を果たしたド・ヴィリエール。

「こんな難しいイベントで勝利できて最高だ! たったの5日間だけど、どのステージも本当に過酷だった。事前のテストからラリー本番でも、素晴らしい仕事をしてくれたチームに本当に感謝しているよ。アレックスもハイラックスで最高の働きをしてくれたし、僕たちにとって初勝利を達成できて満足している」

■アロンソ「クルマと人、すべてにおいてどれだけ厳しいラリーなのかを目の当たりにした」

フェルナンド・アロンソがドライブする304号車トヨタ・ハイラックス
フェルナンド・アロンソがドライブする304号車トヨタ・ハイラックス
総合26位でラリー・モロッコを終えたフェルナンド・アロンソ
総合26位でラリー・モロッコを終えたフェルナンド・アロンソ
リタイアとなったナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組300号車トヨタ・ハイラックス
リタイアとなったナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組300号車トヨタ・ハイラックス


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