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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2019.10.25 13:58

WRC:トヨタ、第13戦スペインのシェイクダウンはシステムチェックに注力するもトップタイム奪う

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ラリー/WRC | WRC:トヨタ、第13戦スペインのシェイクダウンはシステムチェックに注力するもトップタイム奪う

 10月24日に開幕した2019年のWRC世界ラリー選手権第13戦スペイン(ラリー・エスパーニャ)にワークスチームとして3台のトヨタ・ヤリスWRCを投入しているTOYOTA GAZOO Racing WRT。競技スタート前最後の走行チャンスとなるシェイクダウンでは、クリス・ミークがトップタイムを刻んだ。

 ラリー・エスパーニャのシェイクダウンステージは全長2kmのコースが舞台。グラベル(未舗装路)主体だが、ターマック(舗装路)のセクションも含む構成のステージだ。

 ただ、競技初日となる25日(金)のステージとはキャラクターが異なるコースだったため、チームはマシンのセットアップ作業よりもシステムチェックに重点を置いて走行を行ったという。

 それでもトヨタワークス勢では、ミークがシェイクダウン3回目の走行で1分31秒6の全体ベストタイムを記録。ヤリ-マティ・ラトバラが1分32秒3で3番手、シリーズチャンピオン獲得に王手をかけるオット・タナクは1分33秒4で6番手につけた。

 またワークスチームからのエントリーではないものの、4台目のヤリスWRCを駆る勝田貴元は1分33秒1のベストタイムを刻み、タナクを上回る5番手につけている。

 シェイクダウントップを奪ったトヨタだが、テクニカル・ディレクターのトム・フォウラーは「今朝のシェイクダウンはクルマの各部がきちんと機能しているかどうかをチェックすることが主目的だった」と強調する。

「例年同様、シェイクダウンと実際のステージはあまり共通点がなく、路面は今週前半の豪雨によりかなり悪いコンディションだった。それでも、我々のドライバーが好タイムを記録したのは、ラリーの開始に向けて自信を高めるという点においていいことだと思う」

「クルマのセットアップは基本的にプレイベントテストや、過去のラリーの経験を基に導き出したものだが、コンディションに適応させるため少しチューニングを加えているんだ」

「ステージがどのように変化するのか注視する必要があるし、特に明日の朝は、クルマが走るごとに路面コンディションが変わっていくと思うから、きっと興味深いスタートになるだろうね」

 最速タイムを刻んだミークは「1番手タイムはいつでもいい気分だ。しかし、このラリーのシェイクダウンステージは、ラリー本番のステージとはそれほど似ていない。それでも、今朝はすべてが順調に進んだ」とコメントした。

「火曜日の夜には激しい雨が降ったけど、それがグラベル、ターマックの両ステージに影響を及ぼすかもしれない。しかし、明日からのチャレンジが楽しみだし、できるだけいい結果を残したいと思うよ」

このラリー・エスパーニャでチャンピオン獲得の可能性もあるオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
このラリー・エスパーニャでチャンピオン獲得の可能性もあるオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)

 このラリー・エスパーニャの結果次第で最終戦を待たずにシリーズチャンピオンを獲得する可能性もあるタナクは「週末の戦いにプレッシャーを感じているのは確かだけど、それはポジティブに思えるものだ。いい戦いをしようというモチベーションをさらに高めてくれるし、必ずやり遂げる覚悟だ」としたほか、ラトバラも「何よりも重要なのは、ただ運転に集中すること。もしいい仕事をできれば、きっといい結果が伴うはずだ」と本戦への期待を語っている。

 ラリー・エスパーニャの競技初日となる25日はSS1~6までの6SSで争われる。このうち今大会最長の38.85kmを走るSS3と6はグラベルとターマックが入り交じる構成だが、そのほかの4SSはグラベル主体ステージとなっている。

オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)


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