10月30日、WorldRX世界ラリークロス選手権の2020年開催スケジュールが発表された。4月18~19日の第1戦スペインを皮切りに、11月14~15日の最終戦南アフリカまでの全11戦で構成される。なお、このうち2戦については現時点では開催地未定(TBC)とされた。
ラリーとサーキットレースの要素を併せ持つラリークロス競技は、発祥の地であるヨーロッパを中心に人気を博しており、その世界選手権として開催されているのがWorldRXだ。
シリーズには2018年までプジョーやアウディ、フォルクスワーゲンなどがワークス級チームを送り込んでいたが、同年限りで活動を終了。2019年シーズンはプライベーターを中心としたシリーズとして争われている。
2020年に向けては、新たに電気駆動ラリークロス車両で争われるクラス、コードネーム『Projekt E(プロジェクトE)』もスタートする予定となっている。
そんな2020年シーズンは今季より1戦多い全10戦で構成される。開幕戦は4月18~19日、スペイン・バルセロナのサーキット・デ・バルセロナ・カタルーニャ(カタロニア・サーキット)で行われる。
1年ぶりの開催となるポルトガルで第2戦が行われた後、ベネルクス(ベルギー)、ノルウェー、スウェーデンと欧州圏を転戦する。第7戦ドイツはシリーズ初開催となるニュルブルクリンクが舞台だ。
すでに開催地がアナウンスされている9大会のうち、欧州圏外のイベントは第10戦アブダビ、最終戦の第11戦南アフリカの2レースのみ。南アフリカのケープタウンとは2021年までのシリーズ開催で合意に至ったことも発表された。
まだ開催地未定のイベントがあるものの、現時点では2019年カレンダーからイギリスのシルバーストン、カナダのトロワリビエールでの開催が見送られている。
なお、新クラスのプロジェクトEはシリーズ全11戦のうち、欧州圏で行われるイベント数戦での実施になるとのこと。
シリーズをプロモートするIMGのモータースポーツ部門シニアバイスプレジデントのポール・ベラミーは「WorldRXは成長を続けている。2020年に向けては伝統的なサーキットと新たな開催地をうまくミックスしたカレンダーを発表できた」と述べている。
「ニュルブルクリンクを世界ラリークロス選手権に迎えられること、ポルトガルが1年ぶりに復活すること、そしてケープタウンでの開催契約を延長できたことをうれしく思う」
「2019年シーズンに向けてはアブダビとスパ・フランコルシャンをシリーズに迎えることができた。そして2020年にはニュルブルクリンクも仲間入りする。開催地未定となっている2戦についても、早い段階で詳細を発表できるはずだ」
「また、2020年からプロジェクトEを開催できることにもワクワクしている。初の市販電気自動車ベースのモータースポーツであり、我々のラリークロスという競技が、急速に拡大している電気自動車にもコミットしていくという証でもあるんだ」
2019年シーズンのWorldRXは残り1戦。シリーズチャンピオンが決まる最終戦は11月9~10日に南アフリカ・ケープタウンで開催される。
■2020年世界ラリークロス選手権 開催スケジュール(10月31日時点)
Rd. | Day | Country | Circuit/Town |
---|---|---|---|
1 | 4/18~19 | スペイン | サーキット・デ・バルセロナ-カタルーニャ(カタロニア・サーキット) |
2 | 5/2~3 | ポルトガル | モンタレーグレ |
3 | 5/16~17 | ベルギー(ベネルクス) | スパ・フランコルシャン |
4 | 6/13~14 | ノルウェー | ヘル |
5 | 7/4~5 | スウェーデン | ヘリェス |
6 | 7/18~19 | TBC | TBC |
7 | 8/1~2 | ドイツ | ニュルブルクリンク |
8 | 9/5~6 | フランス | ロエアック |
9 | 9/19~20 | TBC | TBC |
10 | 10/30~31 | アブダビ | ヤス・マリーナ・サーキット |
11 | 11/14~15 | 南アフリカ | ケープタウン |