2020年のダカールラリーは1月5日、中東サウジアラビアの紅海に面するジェッダからアル・ワジを目指すステージ1が行われて開幕した。このステージ1は昨年大会覇者のナッサー・アル-アティヤ(トヨタ・ハイラックス)が中盤までリードしたものの3度のパンクがあり後退。代わってミニ・オール4レーシングを駆るバイダス・ザラが総合首位につけた。これがダカール初挑戦となるフェルナンド・アロンソ(トヨタ・ハイラックス)は総合11番手で初日を終えている。
これまでの南米大陸開催から、大会史上初めてサウジアラビアでの開催となった2020年のダカールラリー。総合優勝を争う四輪部門には合計83台、二輪部門は全部門で最多の144台がエントリーした。
競技初日のステージ1は競技区間となるスペシャルステージが319km、移動区間のリエゾンが433kmという構成で争われた。319kmのステージは砂漠地帯や舗装されていないターマック、石が転がるようなエリアもある構成だ。
TOYOTA GAZOO Racingから参戦しているアル-アティヤは、スペシャルスタートから208kmのウェイポイント通過時点ではトップにつけていたものの、その後に後退。代わってX-raidの旧型マシンを操るザラが3時間19分4秒のベストタイムで初日ステージ優勝を奪ってみせた。
トップから2分14秒遅れのステージ2位はステファン・ペテランセル、2分50秒遅れのステージ3位はカルロス・サインツと、X-raidの最新マシンであるミニ・ジョン・クーパー・ワークス・バギーを操るふたりが続いた。パンクが多発したアル-アティヤはトップと5分33秒差のステージ4位だった。
ル・マン24時間レースで2連覇を達成し、2018/19年のWEC世界耐久選手権でチャンピオンにも輝いたアロンソは、この2020年大会でダカールに初挑戦。二輪部門で優勝経験のあるマルク・コマとともに、トヨタ・ハイラックスで参戦している。
そのアロンソは最初のウェイポイントである47km地点通過時点ではトップのアル-アティヤと3分19秒差だったが、徐々に引き離されてしまう。それでも無事にステージを走り切ると、総合トップ10入り目前のステージ11位でフィニッシュへたどり着いた。
この四輪部門ではWECを戦うレベリオンが新型マシン『レベリオンDXXバギー』を投入。ドライバーにロマン・デュマを起用して参戦したが、スタートから65km付近で出火するアクシデントがあり、戦線離脱を余儀なくされた。