レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2020.01.11 12:28
更新日: 2020.01.11 14:41

梅本まどかがラリー最高峰へ挑戦。トヨタGT86 CS-R3でWRCドイツとラリー・ジャパンへ

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


ラリー/WRC | 梅本まどかがラリー最高峰へ挑戦。トヨタGT86 CS-R3でWRCドイツとラリー・ジャパンへ

 アイドルグループSKE48の卒業生で、現在はラリーのコドライバーとしても活動している梅本まどかが、2020年のWRC世界ラリー選手権の第12戦ドイツ、第14戦ラリー・ジャパンに挑戦する。参戦チームは『WELLPINE MOTORSPORT』でドライバーは板倉麻美、使用マシンはトヨタ・モータースポーツGmbH(TMG)が開発したトヨタGT86 CS-R3だ。

 SKE48在籍時代からモータースポーツ好きを公言し、F1速報Webなどでも活躍してきた梅本。2016年にグループを卒業してからもモータースポーツ系メディアで連載を持つなど活動を続けている。

 そんな梅本は2018年にCUSCOジュニアラリーチーム(CJRT)からTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジに参戦してコドライバーデビューを果たすと、参戦1年目でC-1クラスでチャンピオンに輝いた。

 2019年はウェルパインモータースポーツから国内最高峰の全日本ラリー選手権に板倉とのコンビで参戦。第4戦久万高原ラリーではクラス2位表彰台も手にしている。

 また、2019年11月に行われたラリー・ジャパンのリハーサル『セントラル・ラリー愛知/岐阜2019』にもトヨタ・ヴィッツで参戦するなど、実戦での経験を重ねてきた。

 そんなチームは東京オートサロン2020の会場でラリー競技の世界最高峰、WRCへ挑戦すると発表した。2020年は第12戦ドイツ、第14戦ジャパンの2戦へスポット参戦する。車両はR3規格のGT86 CS-R3だ。

 板倉/梅本を擁してWRCに挑戦するウェルパインモータースポーツの松井悠代表は「女性ドライバー/コドライバーを“ガチ”の世界まで押し上げたい」と考えていたと、WRC挑戦への思いを明かす。

「梅本はコドライバーとしての適正があり成績もよかったので、ついつい夢を見てしまったというか(笑)。WRCまで梅本まどかを連れていくには、ある程度走れるドライバーが必要だと考えた結果、“茂原の女王”(と言われる板倉麻美)にたどり着きました」

 板倉はもともとサーキットを走り込んでいた女性ドライバー。おもに茂原サーキットを拠点としていたことから“茂原の女王”とも呼ばれている。ラリー競技には2019年から挑戦を開始したため、板倉はラリー参戦2年目、梅本は3年目でWRCという大舞台へ立つことになる。

 板倉と梅本のふたりは2019年にラリー・ドイツを訪問しているが、これも2020年の活動を見据えたものだったといい、レンタカーを使って、いくつかの場所ではコースの下見(レッキ)も行ったとのこと。もちろん、セントラル・ラリー参戦もラリー・ジャパン参戦を見据えてのものだった。

 使用するGT86 CS-R3はTMGが開発したラリーカーで、WEC世界耐久選手権を戦うトヨタTS050ハイブリッドとおなじファクトリーで製造されている“ワークスカー”とも呼べるもの。国内ではヘイキ・コバライネンが全日本ラリーで使用している車種でもある。

 松井代表は「レギュレーション的に、WRCはメーカーから完成車であるR車両を買って、それを運用して戦うのが主流になっているので、それに準じた結果、86 CS-R3になりました」と車両選択の理由を説明している。

 松井代表によれば、このGT86 CS-R3は東京オートサロン2020開幕直前に、予定とは違ってTMGワークスカラーをまとって到着したといい、10日(金)の開幕初日直前までステッカーを貼る作業などに追われたとのこと。本戦には違うデザインのカラーリングで挑むという。

 当然、ドライバー、コドライバーともにまだマシンをドライブしておらず、10月のラリー・ドイツ参戦までに国内サーキットを貸し切ってのトレーニングなども計画しているという。

 梅本は「セントラル・ラリーで悔しい思いをしました。そういう部分もふたりで勉強し、息を合わせていって、もっといい走りができるようにしたい。ラリー・ジャパンは私はもちろん、みなさんも楽しみにしているイベントだと思うので、そこで気持ちよく完走できるようにがんばりたいです」と2020年シーズンへの抱負を語った。

 なお、板倉と梅本は『WELLPINE MOTORSPORT』から2020年の全日本ラリーにもスポット参戦する予定で、ラリー用スポーツCVTを搭載したトヨタ・ヴィッツGR SPORTでターマックラリー3戦+αに出場する予定だ。

1月10日のトークショーには松井悠代表(左)と梅本まどか(中左)、板倉麻美(中右)が登場。司会進行はモータースポーツ・ジャーナリストの古賀敬介氏が担当した
1月10日のトークショーには松井悠代表(左)と梅本まどか(中左)、板倉麻美(中右)が登場。司会進行はモータースポーツ・ジャーナリストの古賀敬介氏が担当した
2019年11月のセントラル・ラリーに参戦した板倉麻美/梅本まどか組のトヨタ・ヴィッツGR SPORT
2019年11月のセントラル・ラリーに参戦した板倉麻美/梅本まどか組のトヨタ・ヴィッツGR SPORT
セントラル・ラリー終了直後にインタビューを受けていた板倉麻美/梅本まどか
セントラル・ラリー終了直後にインタビューを受けていた板倉麻美/梅本まどか
東京オートサロン2020のブースに展示されたトヨタGT86 CS-R3。カラーリングはマシン到着時のままで、本戦に向けては新たなデザインとなる
東京オートサロン2020のブースに展示されたトヨタGT86 CS-R3。カラーリングはマシン到着時のままで、本戦に向けては新たなデザインとなる
チームが2020年の全日本ラリー選手権に投入するトヨタ・ヴィッツGR SPORT
チームが2020年の全日本ラリー選手権に投入するトヨタ・ヴィッツGR SPORT

■2020年WELLPINE MOTORSPORT モータースポーツ活動計画


関連のニュース