新たに“アンドロス・e-トロフィー”へと生まれ変わり、完全電気自動車によるEV新時代に突入したフランス伝統の氷上シリーズは、2019/20年シリーズ第3戦イゾラ2000ラウンドが1月10~11日に開催され、2019年シーズンまでの内燃機関時代にエリート・プロクラス4連覇を果たしているジャン-バティスト・デュブール(ルノーZOE/DA Racing)がシーズン初優勝を飾った。
南フランス、ニースから約90kmに位置するアルプスのスキーリゾートを舞台に争われた年明け初戦は、このフルEV時代からファクトリープログラムでの参戦となった新型ワークスカー『ルノーZOE』が本領を発揮。
エースのデュブールは初日金曜に行われた2回のクオリファイ・ヒート双方でトップタイムをマークすると、スーパーポールでも最速を奪取する。勢いをそのままに、6周のスーパー・フィナーレでも全ラップを支配して、完全勝利を飾って見せた。
このアンドロス・e-トロフィーでは、各セッションの順位に応じた総合獲得ポイントでその日の勝者が決まる仕組みを採用しており、同じフォーマットを採用した週末2日間それぞれの最多得点者が当日のウイナーとなる。
この結果、EVシリーズ初の“パーフェクト”を達成したデュブールは金曜68点をマークし、最終ヒートで3位だった選手権首位のオーレリアン・パニス(アウディA1/SAINTÉLOC RACING)が、首位から2秒差の2位フィニッシュだったナサニエル・ベルトン(プジョー208/Sylvain Pussier Competition)を予選結果でわずかに上回り、初日2位を獲得。
フロントロウスタートながらアクシデントにより最下位の6位に終わっていたデュブールのチームメイト、ニコラ・プロスト(ルノーZOE/DA Racing)は、最終ヒートの順位で前に行かれていたヤン・エルラシェール(Andros Sport 01/Yvan Muller Racing)、オリビエ・パニス(Andros Sport 01/Sebastien Loeb Racing)らを上回る総合4位で金曜を終えている。