レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2020.02.16 14:51
更新日: 2020.02.16 14:52

WRC:トヨタ、スウェーデン連覇へ前進。マキネン代表、エバンスは「とても落ち着いているように見える」

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


ラリー/WRC | WRC:トヨタ、スウェーデン連覇へ前進。マキネン代表、エバンスは「とても落ち着いているように見える」

 2月15日に大会3日目、競技区間走行日としては2日目を迎えた2020年のWRC世界ラリー選手権第2戦スウェーデン。前日、トップ4に3台のトヨタ・ヤリスWRCを送り込んだTOYOTA GAZOO Racing WRT勢では、総合首位のエルフィン・エバンスがリードを拡大、セバスチャン・オジエとカッレ・ロバンペラは総合3位争いを演じた。

 前日の大会2日目を終えた時点で8.5秒のリードを築いていたエバンスは、大会3日目に行われたSS5〜7、16の4SSのうち、もっとも距離が短かったSS16を除く3SSでトップタイムを記録した。

 その結果、エバンスは総合2番手の前年王者オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)に対し、17.2秒のリードを築き、自身初のラリー・スウェーデン優勝に向けて大きく前進した。

エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/2020WRC第2戦スウェーデン
エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/2020WRC第2戦スウェーデン

 現在31歳のエバンスは2007年からWRCを戦っており、通算優勝回数は2017年ラリーGBの1回のみ。このままスウェーデンを制することができれば自身通算2勝目、移籍後2戦でトヨタでの初優勝を飾ることになる。

 また2019年からエバンスのコドライバーを務めているスコット・マーティンにとっては、WRCキャリア初優勝が大きく近づいた状況だ。

 前日、総合3〜4番手だったロバンペラとオジエは、互いに順位を入れ替えながら激しい表彰台争いを展開した。

セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/2020WRC第2戦スウェーデン
セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/2020WRC第2戦スウェーデン

 総合4番手で臨んだオジエはSS5を終えた時点でロバンペラに0.1秒差まで迫ると、続くSS6で1.9秒差をつけて逆転に成功する。

 すると、SS7ではロバンペラが反撃に転じオジエに3.1秒差をつけて、総合3番手の座を取り返す一進一退の攻防が繰り広げられた。

 全長2.8kmのショートステージだったSS16では、ふたたびオジエがロバンペラを上回ったため、オジエが総合3番手、ロバンペラが総合4番手となったが、両者の差はわずか0.5秒と僅差のまま、競技最終日へ向かう。

 ワークスチーム外で4台目のヤリスWRCを走らせる勝田貴元は、この日も堅実な走りを披露。SS16ではロバンペラや王者タナクを上回るステージ5位を獲得するなど速さもみせ、総合9番手につけている。

 なお、大会最終日となる16日(日)は当初2SSが行われる予定だったが、気温上昇が予想されること、降雨の予報があり路面コンディション悪化が懸念されることなどから、全長21.19kmのSS18のみが行われる。

「明日は長いステージが1本残っているだけだから、見守る立場にある我々はかなり緊張するだろう」と語るのはチーム代表のトミ・マキネン。

「とはいえ、エルフィンはとても落ち着いているように見えるし、セルフコントロールができていると思うから、まったく心配していない」

「今日の彼は他と違うレベルで走っていたし、クルマに対する自信が増し、どんどん強くなっている。明日のパワーステージで最大ポイントを狙いにいくかどうかは、彼とスコット次第だ」

「セブ(セバスチャン・オジエ)とカッレの戦いはかなり緊迫しているが、背後の選手とのタイム差は少なくスローダウンする余裕はないから、いずれにせよプッシュして走ることになるだろうし、好きに走ってもらうつもりだ」

 総合首位を守ったエバンスは「今日もいい1日になった。状況をうまくコントロールできたことをうれしく思う。クルマのフィーリングは本当に素晴らしく、バランスにも満足しており、自信を持って運転できている」と述べている。

「明日はコンディションがどうなるのか予想が難しく、様子を見る必要がある。長いステージだが、冷静さを保ち、これまでと変わらない走りをする必要があるね」

カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/2020WRC第2戦スウェーデン
カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/2020WRC第2戦スウェーデン

 オジエは「クルマのフィーリングはとてもよく、いろいろなセットアップを試し、走るたびにクルマに対する理解を深めている。カッレとは僅差だし、他のライバルとの差も決して大きくないから、リラックスすることはできないね」とコメント。

 ロバンペラは「明日のステージに関しては、他の選手との経験差が大きいため難しいとは思うが、ベストを尽くして走る」としている。


関連のニュース