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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2020.03.06 18:30
更新日: 2020.03.06 18:31

トヨタ、WRC復帰後初のメキシコ制覇なるか。第2戦勝利の「勢いが続くことを期待」とマキネン

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ラリー/WRC | トヨタ、WRC復帰後初のメキシコ制覇なるか。第2戦勝利の「勢いが続くことを期待」とマキネン

 全13戦で争われている2020年のWRC世界ラリー選手権。シーズン第3戦は今シーズン最初のグラベル(未舗装路)イベントのラリー・メキシコだ。第2戦スウェーデンを制したTOYOTA GAZOO Racing WRTは計3台のワークスマシンを送り込み、2017年のシリーズ復帰後初のラリー・メキシコ制覇に挑む。

 2020年シーズンのWRC、1月に行われた開幕戦モンテカルロはターマック(舗装路)や雪、凍結路面などが入り交じるコンディションでの1戦。2月の第2戦スウェーデンは本来であればフルスノーイベントだが、2020年は暖冬の影響で雪がほとんどないような状況で争われた。

 そして迎える第3戦はヨーロッパ圏を離れ、南米大陸にあるメキシコが舞台。同国の高地に広がるグラベルを中心に争われるため、荒れた路面や日中の気温が30度前後となる暑さ、高い標高などがドライバーやマシン、チームスタッフを苦しめるラウンドだ。

 2020年のラリー・メキシコはメキシコ中央高原グアナファト州にあるレオンが中心地。サービスパークが置かれるレオンも標高は1800メートル以上、大会期間中の最大標高は2737メートルにも達する。

 大会は現地12日の10時1分(日本時間13日1時1分)にシェイクダウンが行われたあと、19時58分(日本時間13日10時58分)にグアナファトでセレモニアルスタート、20時8分(日本時間13日11時8分)にSS1~2が行われて競技が開幕する。このSS1~2はグアナファトの街なかを走る市街地ステージだ。

 翌13日はSS3~12までの10SS、14日はSS13~21までの9SSが行われる。最終日の15日はSS22~24の3SSが行われる1日だ。最終ステージのSS24はステージ上位5名にポイントボーナスが与えられるパワーステージとして現地11時18分(日本時間16日2時18分)にスタートを迎える。

 全24SSの合計距離は324.85km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は959.25kmだ。

当時トヨタ所属だったタナクが総合2位を獲得した2019年のWRC第3戦メキシコ表彰台。優勝したのはオジエ、総合3位はエバンスと、どちらも現トヨタドライバーだ
当時トヨタ所属だったタナクが総合2位を獲得した2019年のWRC第3戦メキシコ表彰台。優勝したのはオジエ、総合3位はエバンスと、どちらも現トヨタドライバーだ

 2017年にWRCへ復帰したトヨタは過去3年間、ラリー・メキシコでは勝利を手にできておらず、ベストリザルトは2019年大会の総合2位。ドライバーを一新して臨む2020年大会は悲願のメキシコ初制覇に期待がかかる。

 チームは、そんなラリー・メキシコでセバスチャン・オジエ、エルフィン・エバンス、カッレ・ロバンペラのワークスドライバー3名にトヨタ・ヤリスWRCを託す。なお、第1~2戦に出場していた勝田貴元は当初の計画どおり、この第3戦メキシコには出場しない。勝田が次に出場する予定なのは5月の第5戦ポルトガルだ。

 チーム代表のトミ・マキネンは「チーム全員にとって素晴らしいシーズンのスタートになったが、もちろん、その勢いがメキシコでも続くことを期待している」と述べている。

「高地が舞台となり、気温も高いこのラリーは、クルマにとって厳しい1戦であることを我々は理解しており、参戦初年度からその対策と改善に多くの力を注いできた。昨年、冷却系に関してはまったく問題が起きず、速さも充分にあった」

「だから、今回も3クルー全員が力強く戦えると確信しているし、ここまでのところ、彼らはチームと非常にうまく仕事を進めている」

 これまでラリー・メキシコで5勝を挙げているオジエは「ラリー・メキシコには多くのいい思い出があり、2008年に初めてWRCに出場しジュニアカテゴリーで優勝したのもメキシコだった」とコメントした。

「そして、それ以降何度もいい結果を残している。このラリーのために、最近スペインで2日間のテストを行なったが、グラベルでのクルマのフィーリングはとてもいいものだったよ」

「開幕2戦はそれなりにいいペースで走れたが、まだ勝利を手にしていないから、メキシコでの目標はもちろん優勝だ」

 ポイントリーダーとして、ラリー・メキシコでは先頭走者を務めるエバンスは「金曜日のステージでは出走順が1番になる。そのため簡単には行かないとは思うが、そのことはあまり考え過ぎず、ただ自分がすべき仕事に集中しなくてはならない」としたほか、ロバンペラは「経験があまりないメキシコは今季最大の難関ラリーになると思う」としている。


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