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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2020.03.15 10:56
更新日: 2020.03.15 12:01

WRC:オジエが短縮開催の第3戦メキシコで2020年初優勝。トヨタはシリーズ復帰後メキシコ初制覇

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ラリー/WRC | WRC:オジエが短縮開催の第3戦メキシコで2020年初優勝。トヨタはシリーズ復帰後メキシコ初制覇

 2020年のWRC世界ラリー選手権第3戦メキシコは現地3月14日、SS13~21が行われ、セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が2020年シーズン初、そしてトヨタ移籍後初の総合優勝を飾った。

 3月12~15日の日程で予定されていたラリー・メキシコだが、現地14日に地元オーガナイザーからの要請で15日の走行は取り消し。このため14日の走行は総合優勝を決める争いへと姿を変えた。

 このスケジュール変更は新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、メキシコから一部の国へ渡航制限が課される予定となったことを受けて要請されたもの。これをFIAやWRCプロモーター、WRC参戦マニュファクチャラーが受け入れた格好となった。

 前日のSS12終了時点で13.2秒リードの総合首位につけていたオジエは、この日最初のステージだったSS13で最速タイムを刻んでリードを拡大。その後はステージ優勝こそなかったものの、つねにステージトップ4以内に入る安定した走りでリードを守る。

 最終ステージとなったSS21を前にして、オジエのリードは26.7秒。全長1.62kmのSS21はサービスパーク横に設けられたターマック(舗装路)ステージが舞台で、オジエは1分39秒3のタイムを刻んでステージ2位となり、リードを27.8秒として2020年のラリー・メキシコを制してみせた。

 これでオジエは2020年シーズン初優勝を飾るとともに、2018年から数えてラリー・メキシコ3連覇で自身通算6回目のラリー・メキシコ制覇。またトヨタ移籍後初の総合優勝となった。そのトヨタにとっては2017年のWRC復帰以来初のラリー・メキシコ制覇、前戦スウェーデンに続くシーズン2勝目だ。

 大会前から新型コロナウイルスの状況を懸念していたオジエは走行終了後、ふだんのような笑顔はなく「今回の優勝はいつもと違った意味を持つ。こういった状況だからメキシコに来ている人々の健康が損なわれていないことを願うばかりだ」とコメントした。

「チームは素晴らしい戦いをしてくれた。今は勝利を祝福しあう時間もないから、次の機会が巡ってきたら盛大にお祝いをしたいと思う」

 テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)とオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)が争う形となった総合2位は、SS15、SS17~18と3SSでステージ優勝を飾ったタナクに軍配が上がり、前戦スウェーデンに続いて2戦連続の2位表彰台となった。

 総合3位はスニネンが獲得してWRCキャリア初の表彰台を獲得。総合4位にエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)、総合5位にカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)が続き、トヨタ勢全車がトップ5入りを果たした。

 ポイントランキングでは優勝したオジエが62ポイントまで得点を伸ばしてランキング首位に浮上。同2位は54ポイントのエバンス、3位は42ポイントのティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)と続いている。マニュファクチャラーズランキングではTOYOTA GAZOO Racing WRTが110ポイントで首位、2位に89ポイントのヒュンダイ・シェル・モビスWRT、3位に65ポイントのMスポーツ・フォードWRTがつけた。

 2020年のWRC4戦目は4月23~26日のラリー・アルゼンチンとなる予定だったが、新型コロナウイルス(COVID-19)の状況を踏まえて開催延期に。3月15日時点では当初第5戦として予定されていた5月21~24日のラリー・ポルトガルが4戦目として行われる見込み。


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