レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2020.08.07 18:36
更新日: 2020.08.07 19:21

プロジェクトE:STARDがR5ベースの『シトロエンC3 ERX』を発表。2020年開幕戦デビューへ

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


ラリー/WRC | プロジェクトE:STARDがR5ベースの『シトロエンC3 ERX』を発表。2020年開幕戦デビューへ

 元WRCドライバーのマンフレッド・ストール率いる技術企業STARD(Stohl Advanced Research and Development)は、ラリークロス競技向けに自社開発した電動パワートレイン・キット“REVelution”を搭載したニューマシンをアンベイルした。シトロエン・レーシングとの共同開発となる世界初のR5規定ベースの電動マシン『シトロエンC3 ERX』を発表し、8月22~23日にスウェーデンのホーリエスで開幕する『Projekt E(プロジェクトE)』の開幕戦に投入することをアナウンスしている。

 現在はFIA準拠の“ラリー2”カテゴリー用車両として製造されるR5規定シトロエンC3のローリングシャシーを使用したこの車両は、WorldRX世界ラリークロス選手権のサポートカテゴリーとして2020年のラウンチが予定される電動カテゴリー、プロジェクトE(Projekt E)に参戦可能なマシンとしてカスタマー供給が予定されている。

 オーストリアに拠点を置くSTARDが、兼ねてから開発を進めて来た電動パワートレイン“REVelution”を搭載した『シトロエンC3 ERX』は、150kWを発生する3モーター構成で総合出力は612PS/1002Nmにも達し、前後アクスルに搭載された2速ギヤボックスを介して、240km/hの最高速をマークする。

 2018年終盤にカスタマー販売が開始されたシトロエンC3 R5は、ここまでに3つの大陸で270以上の競技に参戦し、136の表彰台と58の勝利を獲得、60台以上がデリバリーされる成功を収めている。

 そのC3 R5をベースとするシトロエンC3 ERXは、電動化に際してシャシーコンポーネントの80%以上が維持されており、プロジェクトEの技術規定に完全準拠すると同時に、技術面と商業面の双方でシトロエン・レーシングのサポートを受けることが可能となっている。この枠組みの導入により、C3 ERXを走らせるカスタマーチームは、シトロエン・レーシングから直接スペアパーツなどを購入することもできるという。

 また、STARD製のREVelutionパワートレインで使用される独自の自社開発バッテリーシステムに関しても、マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ社やウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング社に並んで、FIAのHVバッテリーシステムクラッシュテストに合格している。

 これまで“ElectRX”と呼ばれてきた先行開発車両の『フォード・フィエスタERX』に並んで、プロジェクトE開幕戦ホーリエスでのデビューを予定するシトロエンC3 ERXだが、そのドライバーにはシトロエン契約ドライバーでもあるマッズ・オストベルグが起用されることも決まった。

C3 R5をベースとするシトロエンC3 ERXは、電動化に際してシャシーコンポーネントの80%以上が維持されており、Citroen Racingから直接スペアパーツなどを購入することもできるという
150kWを発生する3モーター構成で総合出力は612PS/1002Nmにも達する電動パワートレイン”REVelution”

■オストベルグ「初めてのことだらけだけど、最高の経験になる予感がしている」


関連のニュース