9月4日、WRC世界ラリー選手権第4戦エストニアのシェイクダウンが行われ、母国ラウンドを迎えたオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)がトップタイムをマーク。同日に始まるラリーに向けて弾みをつけた。
新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの影響を受けラリーイベントの延期や中止が相次ぎ第3戦メキシコ以降、シーズンの中断を余儀なくされていたWRCが約半年ぶりに再開される。
その再開ラウンドとなるエストニアは、高速のグラベル(未舗装路)ステージが中心で、そのキャラクターは隣国フィンランドのラリー・フィンランドに近いとされている。そんなラリー・エストニアの走行初日を迎えた4日、現地8時からシェイクダウンが実施された。
競技前、最後の確認の場となるこのセッションは今ラリー出走順1番となるセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)からスタート。WRC元6連覇王者は2分59秒8というタイムを記録し全体の基準タイムをつくる。
1本目の走行でこれを上回ってきたのはタナクで、タイムは2分58秒8をマーク。3番手にはトヨタのカッレ・ロバンペラが続いた。
そのロバンペラは2度目の走行で自己ベストタイムを2分58秒4に伸ばして全体首位に立つが、早々に5本目までの走行を終えたエサペッカ・ラッピ(フォード・フィエスタWRC)が最後のランで2分58秒3を記録し、これを逆転する。
その後、“地元の英雄”タナクが2度目の走行で2分57秒2、3本目では56秒台に突入する2分56秒8という圧巻のタイムをマークしてみせた。
最終的にタナクのタイムが全体トップでシェイクダウンは終了。2番手には4本目で2分58秒2までタイムを上げたオジエが入り、ラッピが3番手、4番手ロバンペラ、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が5番手というトップ5オーダーとなっている。
トヨタ・ヤリスWRCを駆り第2戦スウェーデン以来のWRC挑戦となる勝田貴元は、2回目の走行で3分00秒0を記録。総合8番手につけた。
WRC第4戦エストニアはこの後19時(日本時間25時)過ぎからSS1が行われる。
■2020年WRC世界ラリー選手権第4戦エストニア シェイクダウン
Pos. | No. | Driver | Machine | Gap |
---|---|---|---|---|
1 | 8 | O.タナク | ヒュンダイi20クーペWRC | 2’56.8 |
2 | 17 | S.オジエ | トヨタ・ヤリスWRC | +1.5 |
3 | 4 | E.ラッピ | フォード・フィエスタWRC | +1.6 |
4 | 69 | K.ロバンペラ | トヨタ・ヤリスWRC | +1.7 |
5 | 11 | T.ヌービル | ヒュンダイi20クーペWRC | +1.8 |
6 | 33 | E.エバンス | トヨタ・ヤリスWRC | +2.4 |
7 | 42 | C.ブリーン | ヒュンダイi20クーペWRC | +2.6 |
8 | 18 | 勝田貴元 | トヨタ・ヤリスWRC | +3.2 |
9 | 7 | P-L.ルベー | ヒュンダイi20クーペWRC | +3.4 |
10 | 3 | T.スニネン | フォード・フィエスタWRC | +3.9 |
11 | 44 | G.グリーンスミス | フォード・フィエスタWRC | +5.4 |
*リザルトは編集部集計