ドイツの名門チューナー兼モータースポーツチーム運営を担うABT Sportsline(アプト・スポーツライン)は、すでに参戦を表明済みの独創的電動SUV選手権『Extreme E(エクストリームE)』シリーズに向け、セアトの高性能部門CUPRA(クプラ)をメインパートナーに迎え入れることを発表。チームの“男性ドライバー”には、そのクプラ・レーシングで電動モビリティ開発の大使も務めるマティアス・エクストロームを起用するとアナウンスした。
2021年1月の開幕を控えるエクストリームEでは、そのチーム構成でも“ジェンダーフリー”を標榜して、男女1名ずつのドライバーでチームを構成するという斬新なフォーマットを採用。ペアは2周のレースで1ラップごとに、550PSを発生するワンメイクEVマシン『ODYSSEY 21(オデッセイ21)』を乗り換えドライブする方式が予定されている。
舞台となる全5戦の開催地も、気候変動や環境問題によって大きなダメージや悪影響を受けている世界中の過酷な自然環境での競技を予定する。
そんなシリーズのラウンチ初期から参戦を表明していたアプト・スポーツラインは、ドイツ・ハンブルグにオープンしたヨーロッパ初の販売拠点『CUPRA Garage(クプラ・ガレージ)』のオープニングイベントで公式パートナー契約締結を発表。エクストロームの起用とともに印象的なクプラのフェイスデザインを採用したオデッセイ21を披露した。
自身のチームを率いてWorldRX世界ラリークロス選手権に参戦し、アウディスポーツとともに2016年にはワールドチャンピオンを獲得したエクストロームだが、ご存知のとおり2001年から2017年にかけてはDTMドイツ・ツーリングカー選手権のトップドライバーとして活躍し、2004年と2007年には2度のドライバーズタイトルも獲得している。
そんな世界的オールラウンダーは、前例のない革新的で壮大なEVオフロード・シリーズ挑戦に向けた抱負を語るとともに、DTM時代をともに過ごしたチーム復帰を「まるで家に帰ったような気分」だと評した。