9月18日、WRC世界ラリー選手権第5戦トルコが開幕した。同日の現地9時(日本時間15時)過ぎから競技開始前のシェイクダウンが行われ、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合トップタイムをマークしている。
新型コロナウイルスのパンデミックによるWRCカレンダーの変更にともない、今季第5戦として開催されることとなったラリー・トルコ。非常に荒れた路面と、高温のコンディションによりWRC開催ラウンドのなかでも、もっとも過酷なラリーとして知られるイベントだ。
そんなWRCトルコの競技初日にあたる18日は、朝からアスパランに設定された全長4.70kmのグラベル(未舗装路)ステージでシェイクダウンが行われた。このシェイクダウンでは最初のランでカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)が3分27秒2をマークしてトップに立つ。
これを2本目の走行で上回ったのが前戦エストニアの勝者オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)で、タイムは3分24秒6。ロバンペラもタイムを伸ばしたが0.2秒及ばず暫定2番手に。暫定3番手にはエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が3分24秒9で続いた。
3走目、ここでヌービルが全体トップ、唯一3分24秒台を切る3分23秒4を記録した。ヌービルは走行2本目で右リヤのサスペンションを破損していたが、その後サービスで修理を受けてステージに復帰。総合トップタイムをマークしてみせた。
結局、このタイムが最後まで破られることなくシェイクダウンは終了。ヌービル、タナクのヒュンダイ勢がワン・ツーを占め、その後ろにロバンペラ、エバンス、選手権リーダーのセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が続く格好となっている。
Mスポーツ・フォードはテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)の総合7番手が最上位だ。なお、僚友のガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)は2回目の走行のスタート直後にパンクに見舞われ、この影響でコースアウトを喫している。
「信じられないほど荒れたステージだったよ」と語るのは、シェイクダウン最速となったヌービル。
「シェイクダウンからすでにハードだったが、僕たちは生き残り、いくつかの良いセッティングをみつけることができた」
「ラリーを始めるには今夜、力強いスタートを切ることが必要だ。それが本当に楽しみだよ」
WRC第5戦トルコは18日17時(日本時間23時)過ぎからSS1で競技がスタートする。
■2020年WRC世界ラリー選手権第5戦トルコ シェイクダウン
Pos. | No. | Driver | Machine | Time |
---|---|---|---|---|
1 | 11 | T.ヌービル | ヒュンダイi20クーペWRC | 3’23.4 |
2 | 8 | O.タナク | ヒュンダイi20クーペWRC | 3’24.6 |
3 | 69 | K.ロバンペラ | トヨタ・ヤリスWRC | 3’24.8 |
4 | 33 | E.エバンス | トヨタ・ヤリスWRC | 3’24.9 |
5 | 17 | S.オジエ | トヨタ・ヤリスWRC | 3’25.1 |
6 | 9 | S.ローブ | ヒュンダイi20クーペWRC | 3’27.0 |
7 | 3 | T.スニネン | フォード・フィエスタWRC | 3’27.3 |
8 | 44 | G.グリーンスミス | フォード・フィエスタWRC | 3’28.2 |
9 | 7 | P-L.ルーベ | ヒュンダイi20クーペWRC | 3’28.2 |
10 | 4 | E.ラッピ | フォード・フィエスタWRC | 3’28.8 |
※リザルトは編集部集計