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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2020.11.02 14:54
更新日: 2020.11.02 14:55

WorldRX:2017-18王者が『RX2e』をテスト。グロンホルムは“プロジェクトE”スポット参戦へ

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ラリー/WRC | WorldRX:2017-18王者が『RX2e』をテスト。グロンホルムは“プロジェクトE”スポット参戦へ

 WorldRX世界ラリークロス選手権の2017-18年“ダブルチャンピオン”であるヨハン・クリストファーソンが、電動クラス登竜門向けとなるEVマシン『RXe2』のテストドライブを実施。2021年創設を予定する電動シリーズのワンメイク車両に対し「第一印象はかなり良かった」と太鼓判を押した。

 また、WRC世界ラリー選手権2冠の“レジェンド”マーカス・グロンホルムは、11月21~22日開催のWorldRX第9戦スパ・フランコルシャンのイベントで、併催の電動クラス最高峰『Projekt E(プロジェクトE)』にスポット参戦することを表明している。

 WorldRX第8戦スペイン・カタルニアで勝利を飾ったばかりのクリストファーソンは、その週末明けにバルセロナ近郊にあるカラファト・サーキットへと移動し、RX2eアンバサダー兼テストドライバーのオリバー・エリクソンとともに、この新生電動ワンメイク車両をサンプリングした。

 スペインの電動機構サプライヤーであるQEVテクノロジーズと、ラリークロスの名門ビルダー、オルスバーグMSEによって開発された電動モデルに対し「電気自動車は初めてだったから、何が期待できるのかわからなかったが、クルマの第一印象はかなり良かった」と語ったクリストファーソンは、さまざまなコーナーとサーフェスが設定されたカラファトのトラックで精力的な走り込みを続けた。

「とにかくいつもどおりにコースへ出て、何度かブレーキを踏み、いくつかのコーナーを回れば、あとはいつものガソリン使用内燃機関車両とおなじように細部の開発作業に取り組むことができた」と続けるクリストファーソン。

「マシンのコクピットで聞こえるサウンドは僕が慣れ親しんでいるものとは少し違ったけれど、思ったほど違和感はなく予想より多くの音が聞こえてきた。全体的に感じはかなり良かったし、競争をする人種にとっては常に改善点を見つけることになるが、これはどんなマシンでもおなじことだよね」

 従来からフォード・フィエスタのボディを架装したワンメイク車両を提供してきたオルスバーグMSEだが、既存のRX2インターナショナル・シリーズ向けとなるスーパーカー・ライトの車両に対し、この『RXe2』はパワーで+24%、トルクで+14%と、両方の出力が向上している。当然、RX2用スーパーカー・ライトのドライブ経験を持つクリストファーソンは、その比較から「電動車両の方が明らかに速い」と結論づける。

「既存のマシンよりEVの方がはるかに大きなトルクを持っているため、走り始めからトラクションを制御する方法がより簡単なんだ。バランスに関してはそれほど差を感じないが、おそらくわずかな重量配分の差で少し速くなり、ハンドリングも良好なんだと思う。クルマはまだ開発初期段階だけど、すべてがまとまれば現行のRX2より確実に速いと思うよ」

「電気自動車は初めてだったから、何が期待できるのかわからなかったが、クルマの第一印象はかなり良かった」と語ったヨハン・クリストファーソン
「電気自動車は初めてだったから、何が期待できるのかわからなかったが、クルマの第一印象はかなり良かった」と語ったヨハン・クリストファーソン
既存のRX2インターナショナル・シリーズ向けとなるスーパーカー・ライトの車両に対し、この『RXe2』はパワーで+24%、トルクで+14%と、両方の出力が向上している
既存のRX2インターナショナル・シリーズ向けとなるスーパーカー・ライトの車両に対し、この『RXe2』はパワーで+24%、トルクで+14%と、両方の出力が向上している

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