DTMドイツ・ツーリングカー選手権ならびに、WorldRX世界ラリー選手権王者でもあるマティアス・エクストロームは、2021年に向け新たに組織した新チーム、EKS JCで開発を続けて来たRally2(ラリー2)規定の新型モデル『アウディA1クワトロ』を公開。WRC2とWRC3への参戦をサポートするべく、南アフリカに拠点を置くRally Technic(ラリー・テクニック)社と協力し、FIA規定に準拠した車両として製作を進めるとアナウンスした。
2016年に自らのチームを率いてWorldRXを制し、ワールドタイトルを獲得したエクストロームは、2020年にジョエル・クリストファーソン率いるJC Raceteknik(JCレーステクニーク)に加入してシーズンを戦い、チームの王座獲得に貢献した。
2021年に向けてはその両者がタッグを組み、新たに“EKS JC”として再始動し、クリストファーソンがチームマネージャーに就任することが決まっている。
このEKS JCでのWorldRX参戦に加え、ドライバーとして電動SUVで争われるエクストリームEへのチャレンジも決めているエクストロームは、WRC世界ラリー選手権第2戦のアークティック・ラリー・フィンランドにもエントリーし、シュコダ・ファビア・ラリー2エボでWRC3クラスで5位に入賞。そのプログラムと並行して、着々とこの新車両開発を続けて来た。
「新世代のアウディA1が発売されたとき、僕らはそれをベースに何かを作りたいと思っていたんだ」と、その開発動機を明かしたエクストローム。
「誰もが僕のラリーへの情熱を知っているので、チームとして新たなラリーカーを製作する方向性はすぐに定まったよ。すでにマシンは準備が済んでいて、あとはセットアップ作業に進むだけだ。テストである程度のマイレージを稼いで、情報を収集する必要がある」と続けたエクストローム。