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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2021.05.18 14:35

北米から世界へ。新選手権『ナイトロ・ラリークロス』が9月始動。盟主は6台体制で参戦へ

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ラリー/WRC | 北米から世界へ。新選手権『ナイトロ・ラリークロス』が9月始動。盟主は6台体制で参戦へ

 かつてはGRXグローバル・ラリークロスやARXアメリカズ・ラリークロスなどシリーズ戦が開催された北米大陸で、2021年9月より待望の新選手権『Nitro Rallycross(ナイトロ・ラリークロス/NRX)』が発足。全5戦の初年度に続き、2022年にはヨーロッパと中東を加えた全10戦が計画されている。その新シリーズに向け、ラリークロス界の盟主でもあるオルスバーグMSEは6台体制を敷くとアナウンス。さらに来季から導入予定のEVクラス“FC1-X”プロジェクトの開発にも関与すると明かした。

 フォードやホンダとともに2011年から北米のラリークロス・シーンでも活躍してきたスウェーデンの名門ビルダーは、名手タナー・ファウストやトーマス“トピ”ヘイキネン、そして代表アンドレアス・エリクソンの子息であるセバスチャン&ケビン兄弟らを擁して数々のタイトルと勝利を獲得してきた。

 GRCが消滅した2017年以来、そのアメリカ大陸での活動を中断していた彼らだが、北米主導でARX後継シリーズとして考案されたNRXに向け、エリクソン兄弟に加え2019年ARX2チャンピオンのフレイザー・マッコーネルと、こちらもWolrdRX世界ラリークロス選手権優勝経験者オリバー・エリクソンの起用を発表。

 2台のフォード・フィエスタRXスーパーカー、そして2016年からホンダ・レッドブル・OMSEとして参戦したホンダ・シビック・クーペRXスーパーカーの2台、計4台のRXスーパーカーと、スーパーカー・ライト相当のNRX NEXTクラスに2台のマシンを投入する。

 この新シリーズはX Games(Xゲームズ)で複数のゴールドメダリストに輝き、5度の北米ラリー選手権王者も獲得したスタント・ドライブの第一人者、トラビス・パストラーナの発案によるもので、北米で絶大な人気を獲得するMTVのリアリティショー、Nitro Circus(ナイトロ・サーカス)からの派生シリーズに位置付けられる。

「我々はその初期段階からNRXのコンセプトに携わってきた。これこそが『ラリークロス2.0』の未来の姿だと確信しているんだ」と語るのは、オルスバーグMSE創業CEO兼チームプリンシパルのアンドレアス・エリクソン。

「トラビス(・パストラーナ)のダイナミズムとエネルギーは、この競技に新たな空気を吹き込む新鮮な息吹だ。彼の計画に賛同したNRXのクルーと一緒に、このプロジェクトが実現する瞬間にとてもワクワクしている。我々にとって、これは真に長期的な戦略の最初の段階に過ぎないんだ」と続けたアンドレアス。

「現在、我々はスペインのQEVテクノロジーズやFIAとともに、ワンメイクEV車両のRX2eを開発したところで、現在開催中のラリーX・ノルディックでは複数のスーパーカーとともにこのマシンを走らせた」

現在開催中のRallyX Nordicでは、開幕戦デンマークでジャマイカ出身のフレイザー・マッコーネルがWolrdRX王者ヨハン・クリストファーソンを下して初優勝
ラリーX・ノルディック第2戦はスウェーデンの“聖地”ホーリエスで開催され、ニクラス・グロンホルムが連勝を果たしている

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