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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2021.07.28 13:41
更新日: 2021.07.28 14:20

ERC第3戦は地元イタリア勢対決を制した元2冠王者、ジャンドメニコ・バッソが勝利

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ラリー/WRC | ERC第3戦は地元イタリア勢対決を制した元2冠王者、ジャンドメニコ・バッソが勝利

 7月23~25日に開催された2021年のERCヨーロッパ・ラリー選手権第3戦ラリー・デ・ローマ・キャピタルは、今季初のターマック・ラリーで新旧の地元スペシャリストたちが躍動。レグ1で首位を奪ったアンドレア・クルニョーラ(ヒュンダイi20 R5/ヒュンダイ・ラリー・チーム・イタリア)に対し、2度のERCチャンピオンを経験する大ベテラン、ジャンドメニコ・バッソ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)が5.4秒差を覆し、貫禄の逆転勝利を飾っている。

 今回で5回目の開催を数え、近年のシリーズでも人気イベントのひとつに成長したラリー・デ・ローマ・キャピタルは、恒例のコロッセオ(闘技場)を臨む市街中心地で、金曜夜から“SSS0”と名付けられた新たなスーパーSSを設定。続いて土曜早朝から6SS、日曜レグ2の7SS、合計190.09kmの競技区間で争われた。

 そのスーパースペシャル“ナイト”ステージから速さを見せたのは、イタリアの新鋭クルニョーラで、現在32歳と遅咲きの才能は、2020年に宿敵バッソを降して自身初のイタリア国内選手権チャンピオンを獲得。ERCジュニア卒業生でもある男は、2019年の同ラリー覇者でもあるバッソと、レグ1から最速タイムを分け合うスピードを披露していく。

 そして初日最終SS6での「馬鹿げたミス」さえなければ、2番手のバッソに対して5.4秒よりもさらに「快適なマージンが築けたはずだった」と悔しがった。

「僕らは昨夜ローマで最初のステージを勝ち獲った時点から非常にうまくスタートを切り、今日もその勢いを持続することができた」と、オーバーナイト・サービス帰還後に振り返ったクルニョーラ。

「明日もこのペースを継続する必要があるけれど、ほかの多くのドライバーもプッシュしているから、それほど簡単ではないだろう。厳しい勝負になるだろうし、今日の最終ステージのような愚かなミスをしたら、多くのものを失うだろうね」

 一方、SS6で前戦勝者のニコライ・グリアシン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)とベストタイムを分け合い、初日4ステージで最速を刻んだ2番手バッソに続き、3番手には直前のWRC世界ラリー選手権第7戦ラリー・エストニアのWRC3クラスで勝利を飾った、現ERCチャンピオンのアレクセイ・ルカヤナク(シトロエンC3ラリー2)が名を連ね、レグ1終了後には「僕らははもっと速く走れるはずだったが、セットアップに何かが欠けている」と、サンテロック・ジュニアチームとともにシトロエンの再調整を示唆した。

 その他、ERCレギュラー登録の有力ドライバー勢では、チームMRFタイヤのエースとして開発を担うクレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20 R5)が12番手。WRC優勝経験者のアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo/トクスポーツWRT)は「トリッキーで、まったくリズムが掴めない」と、同ラリー初参戦で16番手と厳しい初日となった。

レグ1で首位を奪ったアンドレア・クルニョーラ(ヒュンダイi20 R5/Hyundai Rally Team Italia)
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WRC優勝経験者のアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRally2 Evo/Toksport WRT)は「トリッキーで、まったくリズムが掴めない」と苦戦
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初日は3番手につけたディフェンディングチャンピオンのアレクセイ・ルカヤナク(シトロエンC3 Rally2)だったが……
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