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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2021.08.11 16:54
更新日: 2021.08.11 17:50

アウディのダカールプロト『RS Q e-tron』が8日間のテストを完了。サインツら3選手が参加

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ラリー/WRC | アウディのダカールプロト『RS Q e-tron』が8日間のテストを完了。サインツら3選手が参加

 2022年のダカールラリーに電動ドライブトレインを搭載したプロトタイプカー『アウディRS Q e-tron』で参戦することを発表しているアウディは、新型ラリーカーのプロトタイプで8日間にわたるテストを完了させた。

 ドイツのメーカーは現在、来年1月にサウジアラビアで開催される2022年のダカールラリーに向け、先月発表した新型ラリーカー『アウディRS Q e-tron』の開発を進めている。

 DTMドイツ・ツーリングカー選手権由来の2.0リットル直列4気筒TFSIエンジンと、フォーミュラE用に自社開発した電動モーターユニット『アウディMGU05』、さらにアウディスポーツが開発した高電圧バッテリーを組み合わせるシリーズハイブリッド方式が採用されたこのクルマは、6月末にシェイクダウンが行われた後、7月中旬にはドイツ、マクデブルク地域で最初のグラベルテストが行われ、そこでは未舗装路での経験を重ねることに焦点が当てられた。

 直近のテストは舞台をスペイン・アラゴン州の都市サラゴサに移し、より現実的な条件下での最初のテストとなった。今回は、先月のテストでステアリングを握ったマティアス・エクストロームの他、アウディスポーツのドライバーラインアップに加わったカルロス・サインツ、ステファン・ペテランセルの各チームも参加している。

 最高気温が摂氏34度に達する厳しいコンディション下でのテストは8日間にわたり、金曜から日曜の最初のスティントをダカール通算14勝のペテランセルが担当。月曜からはエクストロームに引き継がれ、水曜から金曜まではWRC2冠王者がマシンに乗り込み、アウディRS Q e-tronの集中的なテストが完了した。

 この中でアウディの電動ラリーレイドカーは、最長17kmのグラベルセクションで180km/hのトップスピードをマーク。また、日陰でも34度まで気温が上昇した過酷なコンディションは、複雑なクルマの冷却コンセプトが正常に機能することを確認する最初のリトマス試験となっている。

 3つのドライバーチームは、高速グラベルセクションでの未来的なSUVのハンドリングと信頼性に感銘を受けた。

 サインツは「クルマに適した環境での最初のテストとしては、クルマの挙動にとても満足している」と、仲間のドライバーを代表して語った。

「すぐにとても良いフィーリングを掴むことができた。もちろん微調整は必要だが、出発点は良い」

 総走行距離が1700km以上に達した今回のテストを終えた後、開発エンジニアのアルナウ・ニウボ・ボッシュは、「このテストでは可能な限り多くの距離を走り、クルマのウイークポイントを発見することに重点を置いた」と述べた。

「次回、9月のテストでは初めて砂丘に入る予定だ」

8日間のテストでは、3人のドライバーが2~3日に分けて作業を分担した
8日間のテストでは、3人のドライバーが2~3日に分けて作業を分担した
スペインでのテストはドライバー交代制で行われ、ステファン・ペテランセル、マティアス・エクストローム、カルロス・サインツの順で進められた。
スペインでのテストはドライバー交代制で行われ、ステファン・ペテランセル、マティアス・エクストローム、カルロス・サインツの順で進められた。
8日間で1700km以上を走破したアウディRS Q e-tron
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元WRCチャンピオンのカルロス・サインツ
元WRCチャンピオンのカルロス・サインツ
高温下でのテストは冷却レイアウトの最初の試験にもなった
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アウディRS Q e-tronは今回のテストで最高速度180km/hをマークした
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