WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRT。彼らが迎える2021年シーズンの次戦第10戦フィンランドは、北欧フィンランドに本拠を置くチームにとって“ホームイベント”となる。
昨年の開催中止を経て2019年以来、2年ぶりの開催となる今季の『ラリー・フィンランド』は、本来であれば夏に行なわれる予定だった。しかし、有観客でのイベント開催を実現するため10月1~3日へと日程が変更されている。
このラリー・フィンランドにTOYOTA GAZOO Racing WRTは、ドライバー選手権をリードするセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)と同ランキング2位のエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)、そして前戦ギリシャで通算2勝目を挙げたカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)の3名で挑み、シーズン8勝目を目指していく。また、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムからは、アーロン・ジョンストンを新しいコドライバーに迎える勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)も参戦予定だ。
ドライバー選手権では現在、オジエがエバンスに44ポイント差をつけて首位に立っている。前戦アクロポリス・ラリー・ギリシャを“フルポイント・マーク”で制したロバンペラは、エバンスと7点差のランキング4位だ。
例年と同様にユバスキュラにサービスパークを構えるラリー・フィンランドにおいて、ヤリスWRCはデビューシーズンの2017年から負け知らず。その最初の勝利をマークしたエサペッカ・ラッピも今回、プライベーターチームから参戦しトヨタ・ヤリスWRCをドライブする。
一方、ワークスチームの3人はいずれもヤリスWRCでのフィンランド戦は初めてとなる。今年のラリー・フィンランドは前述のとおり開催時期が秋となるため、例年よりも気温が低くなる可能性が高く、降雨によって路面が湿ったりぬかるんだりすることも予想される。そのためデータが豊富にあるホームイベントではあるものの、新たなるチャレンジとなる。
コンパクトなフォーマットが採用された今年の大会は、10月1日(金)に開幕。午前中にシェイクダウンがおこなれた後、午後から競技がスタートし初日はナイトステージを含む6本のSSを走行する。翌2日(土)は5本のステージで合計9SSを戦い、最終日の3日(日)はふたつのステージを各2本ずつ走行するスケジュールとなっている。19本のSSの合計距離は287.11km、リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は1059.64kmだ。