10月1日、WRC世界ラリー選手権第10戦フィンランドのシェイクダウンが行なわれ、オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)が一番時計を記録。チームメイトのクレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)が2番手に入り、トヨタチームの“ホームイベント”で、まずはヒュンダイ勢が速さをみせた。
有観客開催を実現させるため、例年の夏から秋へと開催時期をずらして行なわれている今年のラリー・フィンランド。2019年以来、2年ぶりの開催となる今大会は70周年の記念大会であると同時に、現行規定のWRカーによる最後のグラベル(未舗装路)ラリーとなる。
そんなラリー・フィンランドのシェイクダウンが現地1日(金)の8時過ぎから、ユバスキュラのサービスパークに近い全長4.04kmのテストコースで実施された。気温6度のなか、やや水気を含んだ短いグラベルステージでトップタイムを記録したタナクは、1走目から1分51秒4という最速タイムをマークすると、続く2回のテストでタイムを更新し最終的に1分46秒5までタイムを縮めてみせた。
このタイムに続いたのは僚友ブリーンだ。今戦でのキャリア初優勝を狙う彼は2度目の走行でタナクを上回ってみせたが、3走目では0.3秒及ばず。それでも1分46秒台に入った2台のうちの一角を成している。
ドライバー選手権をリードするセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)は1分47秒4で3番手に。トップから1.1秒差の4番手にはティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が入った。
この日、21歳の誕生日を迎えたカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)は5番手に留まり、タイムは1分47秒7。6番手となったエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)以下は1分48秒台のタイムで続き、プライベーターとしてスポット参戦しているエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が7番手、アーロン・ジョンストンとの新コンビで第2のホームイベントに臨む勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)は8番手となった。
Mスポーツ・フォード勢はアドリアン・フルモー(フォード・フィエスタWRC)とガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)がともに5回の走行を実施し、フルモーが1分51秒0というタイムで9番手に。チームメイトのイギリス人は3走目でエンジンの失火に見舞われた後、スパークプラグを交換して再度テストに参加。最終的には僚友と0.3秒差の10番手でシェイクダウンを終えている。
ラリー・フィンランドはこの後13時30分(日本時間19時30分)からSS1が開始され、初日のデイ1はSS6までの実施が予定されている。
■2021年WRC第10戦ラリー・フィンランド シェイクダウン結果
Pos. | No. | Driver | Machine | Gap |
---|---|---|---|---|
1 | 8 | O.タナク | ヒュンダイi20クーペWRC | 1’46.5 |
2 | 42 | C.ブリーン | ヒュンダイi20クーペWRC | +0.3 |
3 | 1 | S.オジエ | トヨタ・ヤリスWRC | +0.9 |
4 | 11 | T.ヌービル | ヒュンダイi20クーペWRC | +1.1 |
5 | 69 | K.ロバンペラ | トヨタ・ヤリスWRC | +1.2 |
6 | 33 | E.エバンス | トヨタ・ヤリスWRC | +1.6 |
7 | 4 | E.ラッピ | トヨタ・ヤリスWRC | +1.8 |
8 | 18 | 勝田貴元 | トヨタ・ヤリスWRC | +2.0 |
9 | 16 | A.フルモー | フォード・フィエスタWRC | +4.5 |
10 | 44 | G.グリーンスミス | フォード・フィエスタWRC | +4.8 |
※リザルトは編集部集計