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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2021.10.04 16:01

今季始動の電動クラス『RX2e選手権』第4戦スパに、3名の実力派女性ドライバーがエントリー

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ラリー/WRC | 今季始動の電動クラス『RX2e選手権』第4戦スパに、3名の実力派女性ドライバーがエントリー

 2022年からの導入が予定される電動最高峰“RX1e”クラス初年度より一足早く、今季2021年からWorldRX世界ラリークロス選手権との併催でスタートした『FIA RX2e選手権』ことワンメイク電動ラリークロス車両の“RX2e”クラス。その最終戦から1歩手前となる10月9~10日開催の第4戦ベルギーに向けエントリーリストが正式発表され、スパ・フランコルシャンに設定される特設サーキットには3名の女性ドライバーがグリッドに並ぶことがアナウンスされた。

 来季2022年より電動化を果たす最高峰カテゴリーRX1eへの入門カテゴリーに位置付けられ、スペースフレームシャーシを中心に30kWhのバッテリーと2個の独立したモーターによる250kW(約340PS)/510Nmのパワートレインを組み込んだ“ポケットロケット”ことRX2e初のシリーズ戦は、ここまでWorldRXとの併催で全3戦を消化してきた。

 このRX2eのマシンは既存のRX2インターナショナル・シリーズで使用される内燃機関搭載のスーパーカー・ライト車両にとって代わるもので、スペインの電動機構サプライヤーであるQEVテクノロジーズと、スウェーデンの名門ビルダーであるオルスバーグMSEによって製作された。

 その初年度はベルギー出身のギヨーム・デ・リデルが、RX2時代からのライバルでもあるイェッセ・カリオとのタイトル争いを展開しており、アルピーヌF1チームのパワーユニット・パフォーマンス・エンジニアの顔も持つデ・リデルが、地元戦を前に7点差をつけてスタンディング上のアドバンテージを維持している。

 さらにイギリス出身のパトリック・オドノヴァンや、スペインのパブロ・スアレスなど台頭を見せる若手有望株も参戦中で、とくに前戦で初表彰台を獲得したオドノヴァンは若干17歳ながらすでに才能を開花させつつあり、北米出身の実力者コナー・マテルらを含めハイレベルなコンペティションが展開されている。

 今回そうした強力なレギュラー陣に挑むこととなった3名の女性ドライバーには、クララ・アンダーソン、クリスティーナ・ジャンパオリ・ゾンカ、そしてライア・サンズの名がリストアップされ、スパのグリッドに参加することが正式に決定した。

 スウェーデンのジュニア・ナショナルチームのメンバーでもあるアンダーソンは、7歳でカートを始めると複数の地域選手権でタイトルを獲得し、2018年よりラリークロスに転向。現在21歳でFIA世界自動車連盟のラリースターアンバサダーも務める彼女は、2020年にはBMW 120iをドライブして地元スウェーデンのジュニア・ラリークロス選手権でランク2位を獲得。そして今季2021年には晴れてスウェディッシュ・ラリークロス選手権チャンピオンに輝いた。

「スパでRX2eのマシンをドライブできること、そして私のキャリアの次のステップが、どういう展開になるかを理解することは本当に素晴らしいことね」と、世界選手権併催戦へのデビューに向け喜びを語るアンダーソン。

「RX2eはこのスポーツの将来的な方向性について、興味深い洞察を提供してくれる楽しい新シリーズのようね。そこに参戦できるというだけで、私は本当に……この上ない興奮を感じている」

「ラリークロスこそ私の人生、情熱そのもの。好きなことをより持続可能な方法で実行できれば本望よ。パドックで自転車に乗っていた少女の頃から、FIA世界ラリークロス選手権のイベントに参戦することを夢見てきた。伝説のスパ・フランコルシャンでその夢を実現できるなんて、これこそ一生に一度のチャンスね!」

初年度はベルギー出身のギヨーム・デ・リデルが、RX2時代からのライバルでもあるイェッセ・カリオとのタイトル争いを展開
2021年に晴れてスウェディッシュ・ラリークロス選手権チャンピオンに輝いたクララ・アンダーソン

■クリスティーナGZとサンズは、ともにエクストリームEに参戦中


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