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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2022.03.14 10:27
更新日: 2022.03.14 10:28

電動車両『FC1-X』は「世界最速、最強のEVラリークロス車両」として2022年ナイトロRXデビューへ

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ラリー/WRC | 電動車両『FC1-X』は「世界最速、最強のEVラリークロス車両」として2022年ナイトロRXデビューへ

 2021年9月より北米大陸待望の新選手権としてスタートを切った『Nitro Rallycross(ナイトロ・ラリークロス/NRX)』が、来るべき2年目のシーズンに向け「ファンの概念を変える」新たな電動クラスの導入を発表。兼ねてより開発が公にされてきた『FC1-X』と呼ばれるフルエレクトリック“SUV”による『グループEクラス』を立ち上げ「これまでに全世界で製造されたなかで最も速く、最も強力なラリークロスカー」による勝負が繰り広げられるという。

 大会史上初めて雪上と氷上での戦いとなった2022年のレース・オブ・チャンピオンズ(RoC)で、すでにパブリック・デビューを果たしたFC1-Xに関して、NRXのゼネラルマネージャーを務めるチップ・パンコウは「世界で最も速く、最も有能なラリークロス車両を作るための2年半の研究成果であり、それが実際に具現化されたんだ」と、その性能に自信を見せた。

「本当にふたつの点で集大成になった。まず第1のテーマに据えられたのが、このスポーツの魅力を再考し、より大きなジャンプとアクシデント満載のトラックレイアウトを具現化したいというシリーズ側の願望だった。とくにサスペンショントラベルの観点で、このクルマは既存の内燃機関スーパーカーを上回る性能を備えている」と、その開発プロセスを語ったパンコウ。

「加えて、世界は電気自動車に向かって突き進んでいる。でも、我々はただ電気を使うためだけに電動化したくはなかった。恐ろしい“E(エレクトリック)”ワードの後には“グリーン”による体(てい)の良い搾取や『グリーン・ウォッシング(環境配慮をしているように装い、欺瞞的、詐欺的な訴求で消費行動を促すこと)』の告発が続くことがよくあるしね。しかし、ラリークロスと電動化の相性が良いことは確かなんだ。だから独自の個性を持つNRXとして、可能な限り最も強力で、最も効率的なクルマを目指した」

 シリーズ発起人であり、初年度のタイトルも獲得したトラビス・パストラーナは、ラリーやラリークロス界のトップドライバーとして活動するかたわら、スタント・ドライブやエクストリームスポーツの第一人者としても知られる。そんな男が創設したシリーズでは、数十メートルの“飛距離”を要するジャンプが必須のトラックレイアウトや、NASCARチャンピオンなど豪華ゲストを招聘したドライバーラインアップなど、既存の概念を覆す演出がなされてきた。

ピークパワーは800kW(約1070PS)と、現行の内燃機関スーパーカーに対して『倍』の出力を誇る『FC1-X』
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ラリークロス界の名門ビルダーとして活動する北欧のオルスバーグMSEと、スペインの電動モビリティ企業であるQEVテクノロジーズが共同開発する
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