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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2022.04.26 13:02
更新日: 2022.04.26 13:13

勝田貴元、難コンディションのWRCクロアチアで6位入賞「以前だったら、攻めすぎてミスを冒したかも」

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ラリー/WRC | 勝田貴元、難コンディションのWRCクロアチアで6位入賞「以前だったら、攻めすぎてミスを冒したかも」

 4月21日から24日かけて、WRC世界ラリー選手権第3戦クロアチアが同国の首都ザグレブを中心に開催された。このラウンドにTOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションから参戦した日本人WRCドライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、降雨の影響で非常にトリッキーなコンディションとなったターマック(舗装路)ステージに苦戦しながらも、総合6位入賞を果たした。

 今年1月と2月に行われた開幕2戦と同様に、コドライバーのアーロン・ジョンストンとともに今季第3戦を迎えた勝田は、昨年の大会でベストタイムを2回刻んだこのクロアチアに期待を持って臨んだ。

 しかし、ただでさえトリッキーなステージの路面コンディションは雨によって昨年以上に悪くなり、さらに濃霧が発生するなど悪条件下で苦しい戦いを強いられることになった。

 22日(金)のデイ1は出走順が比較的後方だった勝田は、前走車が掻き出した大きな石やパーツの破片などをできるだけ踏まないように注意深く走行し、SS7では他の選手と同タイムながら4番手タイムを記録する。しかし、初日最後のステージとなったSS8と、2日目のSS13でタイヤにダメージを負い、タイムを大きく失ってしまった。

 また、勝田自身も序盤はクルマになかなか自信を持つことができず、我慢の走りが続く。それでも勝田は大きなミスをすることなく着実に順位を上げていき、最終的に総合6位でラリーを完走。シーズン開幕からの3戦連続入賞によりドライバーズランキング6位を堅守。所属チームであるTOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションにも、3戦連続でマニュファクチャラーズポイントをもたらした。

「今回のラリーは、どのドライバーにとっても非常に難しいコンディションだった」と語るのは、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムのインストラクターを務めるユホ・ハンニネン。

「私は今回もタカ(勝田貴元)のグラベルクルーとしてステージを走り、舗装路面上や、コーナー内側のインカットする部分にどれだけ多くの土があるのかを目にした」

「ターマックラリーであるにもかかわらず、これほど多く土があるコンディションは、タカにとって初めて経験するものだったし、自信を持つのは簡単ではなかったはずだ。しかし、自信が持てないときに無理にプッシュするのではなく、忍耐強く最後まで走り切ることができたのは良かったと思う」

「それによってタカは有益な経験を積むことができ、(次のターマックラリーである)イープル・ラリーで似たコンディションになれば、今回の経験が活かせるだろう。次戦は彼が昨年よい走りをしたポルトガルなので期待したいと思う」

■次のページへ:2021年は総合4位となったポルトガルに自信「自分にとって良いラリーになることを願っている」と勝田

TOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションから2022年のWRCにフル参戦している勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)
TOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションから2022年のWRCにフル参戦している勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)

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