レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2022.05.03 07:22
更新日: 2022.05.02 21:19

トヨタ、全日本ラリー第3戦久万高原で今シーズン初勝利。勝田範彦「メリハリを持って戦えた」

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


ラリー/WRC | トヨタ、全日本ラリー第3戦久万高原で今シーズン初勝利。勝田範彦「メリハリを持って戦えた」

 TOYOTA GAZOO Racingが参戦しているJRC全日本ラリー選手権の2022年シーズン第3戦『久万高原ラリー』が4月29日から5月1日にかけて、愛媛県上浮穴郡久万高原町を中心に開催され、勝田範彦/木村裕介組(トヨタGRヤリスGR4ラリー)が今季初優勝を飾った。また、チームメイトの眞貝知志/安藤裕一組(トヨタGRヤリスGR4ラリー)は総合5位入賞を果たしている。

 久万高原ラリーは、さまざまな要素が複雑に絡み合うターマック(舗装路)ラリー。標高約1000mの山岳地帯にSSが設定され、最終日には全長23.8kmにおよぶロングステージもあるイベントだ。これらのステージの荒れた路面はタイヤへの攻撃性が高く、ロングステージでの集中力の維持とともに、ドライバーにはタイヤに負担をかけずに走る技術が求められる。

 開幕戦の新城、第2戦唐津と2戦続けて3位表彰台を獲得している勝田とチームは、この第3戦久万高原ラリーに向け、事前にタイヤと駆動系のテストを実施した。

 その甲斐もあり勝田は今戦の序盤から好ペースを発揮し総合2番手につける。ラリー初日のSS4では、開幕2連中で今大会でもSS1とSS2でベストタイムを記録したヘイキ・コバライネン(シュコダ・ファビアR5)がアクシデントでリタイアとなったため総合首位に浮上。前年のシリーズ王者はそのまま初日をトップで終えた。

 翌日も安定したペースでラリーを進めた勝田は、最終的に総合2位のライバル対して54.9秒もの大差をつけて優勝。今季初勝利を果たした。

「コバライネン選手のリタイアは残念でしたが、今シーズンに入ってやっと勝つことができました」と喜びを語った勝田。

「前戦の唐津を終えた後にもテストを行い、今大会にサイズアップしたタイヤや、さらに進化させた駆動系を導入することができました。毎戦しっかりと準備したうえでラリーに挑めていますので、あらためてチームに感謝しています」

「今回は攻めるべき状況と、抑えるべき状況を判断し、作戦的にメリハリを持って戦えたと思っています。ただ、自分が想定していたようなタイムが出ない箇所もありました。それはしっかりと課題として捉え、今回のデータを見ながらチームと相談して、次戦のラリー丹後に挑みたいですね」

5位となった眞貝知志/安藤裕一組(トヨタGRヤリスGR4ラリー) 2022全日本ラリー第3戦久万高原
5位となった眞貝知志/安藤裕一組(トヨタGRヤリスGR4ラリー) 2022全日本ラリー第3戦久万高原

 勝利後にさっそく兜の緒を締める勝田。彼のチームメイトである眞貝は総合5番手で最終日を迎えた後、一時は4番手に順位を上げたものの最終SS8でパンクに見舞われる。これにより順位を下げることになったが、最後はクルマにダメージを負いながらも5位でフィニッシュした。

 眞貝は最終ステージの状況について、次のように説明した。「途中までは4番手を走行していたのですが、最終SSで自らのミスでタイヤを傷つけてしまったため、スローダウンを余儀なくされてしまいました」

「そんななかでも安藤選手の的確な判断により、後続の選手に迷惑をかけず、かつ順位を大きく下げることなくフィニッシュできました」

 また、眞貝は今戦で自身の成長を感じるとともに、改めて“壁”の高さを感じたと述べた。

「ラリー中盤のSS3からSS7にかけては気持ちよく走ることができましたし、昨年と比べて成長を感じるタイムが出せたと思います。ただ、レッキ日の強雨の影響がどれくらい残っているかわからない路面でトップ6の選手たちが出したSS1、SS2のタイムを見せつけられると、その壁は本当に高いと改めて実感しました」

「その“壁”も、チームの皆さんとデータというかたちでしっかり確認して、次の戦いに活かしていきたいです」

 その次戦、JRC第4戦『ラリー丹後』は5月20~22日、京都府京丹後市を拠点に開催される。今季開幕戦から続く4戦目のターマックラリーは、全8戦で争われるシーズンの折り返しとなるラウンドだ。

 今大会でメカニックのひとりとしてチームに加わった、GR Garageオートモール徳島の玉口氏を含む豊岡チーム監督以下、TOYOTA GAZOO Racingメンバーのコメントは次のとおりだ。

優勝した勝田範彦/木村裕介組(トヨタGRヤリスGR4ラリー) 2022全日本ラリー第3戦久万高原
優勝した勝田範彦/木村裕介組(トヨタGRヤリスGR4ラリー) 2022全日本ラリー第3戦久万高原

■次のページへ:コメント


関連のニュース