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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2022.07.24 11:30
更新日: 2022.07.24 10:59

新型ファビアに改良版フィエスタも登場。熾烈なWRC2で使われるラリー2マシン【WRC Topic】

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ラリー/WRC | 新型ファビアに改良版フィエスタも登場。熾烈なWRC2で使われるラリー2マシン【WRC Topic】

 局地的な降雨に見舞われたWRC世界ラリー選手権第7戦『ラリー・エストニア』の最終パワーステージ、SS24の途中まで最速だったのは、アンドレアス・ミケルセン駆るシュコダ・ファビア・ラリー2エボだった。天候と路面コンディションが味方したとはいえ、パワーで勝るラリー1ハイブリッド勢を上まわるタイムを刻んだのだ。

 最終的にはトヨタGRヤリス・ラリー1のカッレ・ロバンペラとエルフィン・エバンスにタイムを更新され3番手タイムだったが、彼らふたり以外のラリー1勢よりは速かった。フォーミュラでいえば、F2がF1より速く走ったようなものである。

 ファビア・ラリー2エボの最高出力は、214kW=約291PS。対するラリー1ハイブリッドのシステム総出力は、ハイブリッドブーストマックスの状態で500PS以上と、大きな差がある。

 一方、選手込みの実質的な最低重量はラリー1ハイブリッドが1430kgであるのに対し、ラリー2は1390kgと、約40kg差。大雨でぬかるんだグラベルではタイヤがビッグパワーを伝え切れず、軽いラリー2のコントロール性の良さが活きたかたちだ。ラリー2はこれまでも、コンディションが悪い路面や、超低速のステージでは、度々WRカーやラリー1を上まわるタイムを刻んできた。

■群雄割拠のWRC2

 ラリー2マシンの主戦場であるWRC2は、毎回非常にスリリングなバトルが展開され、優勝争いはある意味トップカテゴリー以上に激しく、面白い。ドライバーも、WRC総合優勝経験があるミケルセンを筆頭に、WRカーの経験も豊富なテーム・スニネン、東欧の名手カイエタン・カイエタノビッチ、フランスの巧者ヨアン・ロッセルなど、超実力派揃い。ラリー2マシンの性能を完全に出し切る彼らの走りは、非常にハイレベルで見応えがある。

 マシンは、シュコダ・ファビア、シトロエンC3、フォード・フィエスタ、ヒョンデi20、フォルクスワーゲン・ポロGTIなどバリエーション豊かで、総合力ではファビアがややリードしている。

 S2000、R5、ラリー2と、シュコダは常にこのカテゴリー最強のマシンをデリバリーしてきた。そしていよいよ、新開発マシンの『ファビアRSラリー2』が、早ければ第10戦アクロポリス・ラリー(ギリシャ)でWRCデビューするかもしれない。

シュコダ・ファビアRSラリー2
シュコダ・ファビアRSラリー2

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