TOYOTA GAZOO Racing WRTは、8月4日から7日にかけて、フィンランドのユバスキュラを中心に開催される2022年WRC世界ラリー選手権第8戦『ラリー・フィンランド』に参戦し、大会5連覇と今季6度目となる総合優勝を目指す。
第8戦フィンランドでトヨタGRヤリス・ラリー1をドライブするのは、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組の3つのペアだ。また、サテライトチームのTOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションからは、開幕戦から連続入賞を継続している勝田貴元/アーロン・ジョンストン組が、同じくトヨタGRヤリス・ラリー1で出場する。
トヨタは、ラリー・フィンランドと性格が似ている前戦ラリー・エストニアで、シーズン5勝目を挙げたロバンペラと総合2位に入ったエバンスによりワン・ツー・フィニッシュを達成。マニュファクチャラー選手権におけるリードを87ポイントに拡げてチームの“ホームイベント”に乗り込むこととなった。
週末のラリーは、チームのヘッドクオーターから近いユバスキュラの中心部にサービスパークが置かれ、その周辺の森林、および丘陵地帯が戦いの舞台となる。トヨタはこのラリーで、WRCに復帰した2017年から19年にかけて3年連続で総合優勝を飾った。また、2020年の中止を経てイレギュラーな秋季開催となった21年には、エバンスが勝利を収めたことで大会4連覇を果たしている。
そのエバンスは前戦の2位によってドライバーズ選手権で3位に浮上。徐々に調子を上げてきており大会連覇も期待される。一方、現地のファンが期待するのは母国出身ドライバーの活躍だろう。
ユバスキュラのサービスパークからクルマで1時間ほど離れた場所に住むラッピはそのひとりだ。彼は2017年のラリーでWRC初優勝を達成した。また、昨年もプライベーターとしての参戦ながら総合4位入賞を果たした。
ラッピと同じくフィンランド出身のロバンペラは、昨年はクラッシュを喫すなど厳しい戦いを経験した。しかし、今季は7戦5勝という凄まじい成績が物語るように、天性のスピードに強さが加わり手がつけられない状態に。それゆえに母国イベントでの初優勝の期待が高まる。