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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2022.09.11 20:38
更新日: 2022.09.12 13:48

ヌービルがアクロポリス・ラリーで今季初優勝。ヒョンデはチーム史上初の1-2-3達成/WRC第10戦

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ラリー/WRC | ヌービルがアクロポリス・ラリーで今季初優勝。ヒョンデはチーム史上初の1-2-3達成/WRC第10戦

 9月11日、WRC世界ラリー選手権第10戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』の競技最終日、デイ4がギリシャのラミアを中心に行われ、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が今季初優勝を飾った。

 前日のデイ3が荒れに荒れた展開となった伝統のグラベル(未舗装路)ラリーは、SS14からSS16までの計3本のステージで争われた競技最終日にも波乱が待ち受けていた。

 昨年、8年ぶりにWRCのカレンダーに復帰し2年連続での開催となったアクロポリス・ラリーは、8日(木)に首都アテネのオリンピック・スタジアムで開幕。SS1のみが実施されたこのオープニングデーは、ヌービルがベストタイムを記録し最初のラリーリーダーとなった。

 2日目からは本格的なグラベルラリーがスタートする。ここではMスポーツ・フォード勢が強さを見せ、元9連覇王者セバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)とピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)がワン・ツー体制を築く。

 しかし、“神々のラリー”はそう容易く進ませてはくれず、首位ローブはマシントラブルでリタイアに。また、2番手につけていた若手のルーベもパンクによって後れを取ってしまった。さらに、総合3番手から2番手に順位を上げたエサペッカ・ラッピ駆るトヨタGRヤリス・ラリー1にも燃料システム系のトラブルが発生。デイリタイアを余儀なくされる。

 上位陣にトラブルが相次ぎ、選手権リーダーのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)もドライビングミスによってポイント獲得が望めるポジションを失うなかで、ヒョンデ勢は小さなトラブルを抱えながらもヌービル、オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)、ダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)がワン・ツー・スリーで並んだ状態でデイ3を走破した。

 迎えたデイ4、総合3番手につけるソルドと7.1秒差の4番手につけ、最終日に表彰台を懸けた戦いを繰り広げるとみられていたエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)がターボのトラブルでストップ。残り3本のSSを残してリタイアとなった。

 表彰台独占を阻む“刺客”がいなくなったことでヒョンデは楽な展開に。チームオーダーによって選手権2位のタナクを勝たせることも考えられたが、それは行われず。SS15でベストタイムをマークし、最終ステージを前にタナクとのギャップを29.3秒に拡げたヌービルが、パワーステージでこの“貯金”を有効に使いながらフィニッシュを果たし2022年シーズン初優勝を決めた。

表彰台を争う位置にいたエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)はマシントラブルでリタイアに。 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
表彰台を争う位置にいたエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)はマシントラブルでリタイアに。 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ

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