10月2日、WRC世界ラリー選手権第11戦『ラリー・ニュージーランド』の競技最終日デイ4が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が今季6勝目をマーク。これと同時に前日、22歳の誕生日を迎えたばかりのロベンペラが史上最年少でシリーズタイトル獲得を決めてみせた。
最後の開催となった2012年大会以来、10年ぶりにWRCカレンダーに復帰したラリー・ニュージーランド。週末を通して雨が続いた今季最後のグラベル(未舗装路)イベントは、最終日も降雨こそなかったものの場所によっては大きな水たまりが残るウエットコンディションでの戦いとなった。
デイ4のステージは、オークランドの南東エリアに設定されたウィットフォード・フォレスト-テ・マラウンガ・ワイホと、ジャックス・リッジ・ハウヌイの2本で、これらを日中のサービスを挟まずに各2回走行するスケジュールが組まれた。最終SS17はボーナスポイントが懸かるパワーステージだ。
ここまでシーズン5勝を挙げ、チャンピオン候補の最右翼として今戦に臨んだロバンペラはフルデイ初日、金曜のデイ2で路面の“掃除役”を担うことになっていた。しかし、事前に彼が望んでいた雨が路面を濡らしたことでタイムロスの幅は縮小。競技2日目を終えた時点で首位から7秒差の総合4番手の好位置につけることができた。
翌日のデイ3では、首位に立っていた僚友エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)がクラッシュを喫したほか、タイトルを争うオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)が2度のタイムペナルティを受けて後退するなどしたため総合トップに浮上したロバンペラ。最終日を前に3番手タナクに46.4秒、2番手に順位を上げたセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)に対しても29秒の大量リードを築いてみせる。
2日(日)の競技最終日では、オープニングのSS14で今大会5度目となるベストタイムをマークした。続くSS15ではタナク、SS16はオジエに最速を譲ったものの、いずれのステージでも2番手タイムを記録した彼は前年チャンピオンとのタイム差を31.2秒に、2019年王者でタイトル争いのライバルであるタナクとのギャップを47.9秒に拡げる。