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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2022.11.18 16:20
更新日: 2022.11.18 16:28

豊田章男社長からTGR WRTメンバーへ「また1年、WRCを戦っていけることが今から楽しみです」

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ラリー/WRC | 豊田章男社長からTGR WRTメンバーへ「また1年、WRCを戦っていけることが今から楽しみです」

 11月18日、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)はWRC世界ラリー選手権を戦うTOYOTA GAZOO Racing WRT(TGR WRT)の2023年チーム体制を発表。その中で、今季はサテライトチームであるTGR WRTネクストジェネレーションからシリーズにフル参戦した勝田貴元がワークスチームに昇格することが明らかにされた。

 一方、今シーズンWRC史上最年少記録を大幅に更新する、22歳と1日でのワールドチャンピオン獲得に成功したカッレ・ロバンペラと、チームメイトのエルフィン・エバンスはフルタイムドライバーとして継続起用されることが決定。2021年限りでフルタイムドライバーを引退し、2022年は6戦にスポット参戦したセバスチャン・オジエについても、引き続きパートタイムでの参戦となり3台目のワークスカー『トヨタGRヤリス・ラリー1』を勝田とシェアすることになった。

 そんなドライバー陣と彼らのコドライバーたち、そして昨年からチームを率いるヤリ-マティ・ラトバラ代表に向けて、TGRチームオーナーである豊田章男氏からメッセージが贈られている。コメントの最後には、ふたたびトヨタを去ることになったエサペッカ・ラッピとヤンネ・フェルムに向けた感謝の言葉も綴られている。

* * * * * * *

TOYOTA GAZOO Racingチームオーナー/トヨタ自動車社長 豊田章男

「家族的な雰囲気でプロフェッショナルなチームをつくって欲しい」2年前にヤリ-マティにお願いしたのはこの一言だけでした。

先日、はじめて長い時間をチームと過ごしました。私も含め、本当に家族のような気持ちでいられるチームだと感じました。どんな話で盛り上がっても行き着く話題はクルマの話。他のどこにもいない“世界一クルマが好きな家族”のように思います。

シーズンは終わったばかりですが、このチームと、また1年、WRCを戦っていけること、今から楽しみで仕方ありません。

22歳と1日でWRC史上最年少チャンピオンとなったカッレ・ロバンペラと、コドライバー選手権王者となったヨンネ・ハルットゥネン
22歳と1日でWRC史上最年少チャンピオンとなったカッレ・ロバンペラと、コドライバー選手権王者となったヨンネ・ハルットゥネン

カッレ(・ロバンペラ)とヨンネ(・ハルットゥネン)はディフェンディングチャンピオンとして迎えるシーズンです。違ったプレッシャーがあるかもしれません。しかし、6年連続チャンピオンを獲ったチームメイトもいます。まずは2年目……、素晴らしいシーズンになるようサポートしていきます。

エルフィン(・エバンス)とスコット(・マーティン)には少し苦しい思いをさせた2022年でした。「もっと強い結果が出せる1年」に向けて、強いクルマをつくるサポートを最大限していきます。素晴らしい年にしていきましょう。

スポットの参戦ながらチームに大きく貢献してくれたセブ(セバスチャン・オジエ)には、2023年も同じ期待をしています。その貢献はポイントだけではありませんでした。若いチームメイトにさまざまなことを与えてくれています。来季は(勝田)貴元とクルマをシェアすることになりますが、このチームが強くなっていくために、引き続き、力を貸してもらえればと思います。新たに加わったヴァンサン(・ランデ)は大きなプレッシャーを感じているかもしれませんが、セブとともにチームに貢献してもらえることを期待しています。

2022年WRC最終戦ラリージャパンからコンビを組むセバスチャン・オジエとヴァンサン・ランデ
2022年WRC最終戦ラリージャパンからコンビを組むセバスチャン・オジエとヴァンサン・ランデ

貴元とアーロン(・ジョンストン)には来季からチームチャンピオンに向けた走りをしてもらうことになります。どんなサバイバルなラリーでもゴールまで走ってきてくれるのがふたりの走りでした。そんな走りを2023年もお願いします。

(中略)

追伸1
エサペッカ(・ラッピ)とヤンネ(・フェルム)、今シーズン一緒に戦ってくれてありがとう。来年は我々のライバルになるかもしれませんが、また表彰式で会えることを楽しみにしています。3回転しないように!

追伸2 ドライバーのヤリ-マティへ
WRCドライバーだったヤリ-マティを相手に僭越とは思いながらも……君は僕のライバルだと思っています。だから、君と走るときは、どうしてもお互いのタイムを意識してしまう。

最初に競ったのは6月の富士24時間。予選は僕の勝ち、決勝は君の勝ち。結果はドローでした。

ラリージャパンの後の休日もみんなとダートコースで過ごしましたね。その時は僕の勝ち。あのコースは、まさに僕がGRヤリスを開発した場所……。開発初期にクルマとモリゾウ自身を育ててくれた“ホーム中のホームコース”です。だから、絶対に、ここでは負ける訳にはいかなかった……。

次はフィンランドで対決しましょう。冬の凍った湖は、スウェーデンで勝った君にとってはホームコースだと思います。

もし、そこでも勝負がつかなければ……、その次は全日本ラリーに出てみませんか?君はチーム代表だったから、ラリージャパンで走れませんでした。君にも、ぜひ日本の道を走ってみてもらいたいと思います。昔、君が表彰台に乗ったことのある北海道あたりでどうでしょう?

2022年は未勝利に終わったエルフィン・エバンス
2022年は未勝利に終わったエルフィン・エバンス
TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表
TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表


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