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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2022.11.27 15:57
更新日: 2022.11.27 16:13

“復活”のチーム三菱ラリーアートが初参戦初優勝。トライトンでアジアクロスカントリーラリー制す

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ラリー/WRC | “復活”のチーム三菱ラリーアートが初参戦初優勝。トライトンでアジアクロスカントリーラリー制す

 11月26日、AXCRアジアクロスカントリーラリー2022のレグ5が行われ、総合首位でSS6に挑んだチーム三菱ラリーアートの105号車ミツビシ・トライトン(チャヤポン・ヨーター/ピーラポン・ソムバットウォン組)が、競技最終日も順位を守り総合優勝を飾った。

 タイのプライベーターチームであるタント・スポーツに、技術支援を行うかたちでAXCRに初参戦しているチーム三菱ラリーアート。ダカールラリー2連覇の“レジェンド”増岡浩総監督が率いるチームは計3台のミツビシ・トライトンで同ラリーに挑む予定だったが、3台目のマシンをドライブするサクチャイ・ハーントラクーンがレグ0終了後に新型コロナウイルス検査で陽性となったため、全長約3kmのスーパーSSを終えた段階で1台がリタイアに。チームは残る2台での戦いを強いられることとなった。

 そんなチーム三菱ラリーアートでは、105号車を駆るヨーターがレグ1から快走を披露。22日(火)に行われたSS2でベストタイムを記録して総合首位に浮上すると、タイ国内で行われたレグ2/SS3とレグ3/SS4、さらに急きょコースが変更されたレグ4のSS5でも安定した走りでトップの座を譲らず。26日(日)のレグ5を前に、総合2番手のライバルに8分15秒差をつけた。

 コロナ禍の影響による2年間の中止を経て3年ぶりに開催された今大会の最終日は、世界遺産アンコールワットの玄関口として知られる、カンボジアのシュムリアップが舞台に。この最終SS6は距離は48kmと短いものの、大きな穴と深いわだちが連続する荒れたダートでの戦いとなり、ぬかるみから脱出できずに2時間の制限時間内にゴールできなかったチームも続出するなど、その難易度は前日までに行われた計5つのステージの中でもっともハードなものとなった。

 首位でレグ5を迎えたヨーターは、ミスコースやクルマにダメージを与えないことを最優先しながらも、守りに徹することなく持ち前の冷静なドライビングを継続。ステージ5番手タイムとなる44分12秒でフィニッシュし、総合タイム8時間22分42秒で見事2022年大会のオーバーオールウイナーとなった。

 総合2位は102号車トヨタ・ハイラックスレボ(トヨタ・クロスカントリー・チーム・タイランド)、総合3位には塙郁夫がドライブする116号車トヨタ・フォーチュナーが入り、チームメイトの青木拓磨組108号車トヨタ・フォーチュナー(ともにFORTUNER GEOLANDAR Takuma-GP)が総合4位で続いた。二輪部門ではTeam Japanの西村裕典(ハスクバーナTE250I)がクラス優勝を飾っている。

 AXCR初参戦のチーム三菱ラリーアートのもう1台、リファット・サンガー駆る118号車トライトンは最終日にひとつ順位を落とし総合5位でフィニッシュ。サンガーはは今大会が自身初のクロスカントリーラリー参戦だったが、パンクによる車両ダメージでタイムを失ったレグ1を除き、連日安定した走りでステージ上位タイムを記録していた。

 優勝チームの指揮を執った増岡総監督は、この結果が「三菱自動車が長年培ってきたノウハウによる賜物」であると語った。

118号車ミツビシ・トライトン(リファット・サンガー/シューポン・シャイワン組) アジアクロスカントリーラリー2022
118号車ミツビシ・トライトン(リファット・サンガー/シューポン・シャイワン組) アジアクロスカントリーラリー2022
チーム三菱ラリーアートのミツビシ・トライトン
チーム三菱ラリーアートのミツビシ・トライトン
左からピーラポン・ソムバットウォン、チャヤポン・ヨーター、増岡浩総監督、リファット・サンガー、シューポン・シャイワン
左からピーラポン・ソムバットウォン、チャヤポン・ヨーター、増岡浩総監督、リファット・サンガー、シューポン・シャイワン

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