更新日: 2023.03.02 15:06
2017年のWRC2王者ティディマンド、懐かしのカラーに回帰。オストベルグ、パッドンもERC参戦へ
かつて2015年にAPRCアジア・パシフィック・ラリー選手権をともに制し、2017年にはWRC世界ラリー選手権のWRC2クラスでチャンピオンを獲得したポンタス・ティディマンドが、今季のERCヨーロッパ・ラリー選手権でふたたびインドの巨人、MRFタイヤとタッグを結成。MRFタイヤ・ディーラーチームのエントリー名でフォード・フィエスタ・ラリー2を走らせる。また、同じくWRC優勝経験者のマッズ・オストベルグもMRFカラーに彩られたシトロエンC3ラリー2で開幕戦への出場を表明した。
さらに、ニュージーランド出身の元WRCファクトリー契約ドライバーであるヘイデン・パッドンも、ヒョンデ陣営のBRCレーシングとのジョイントでi20 Nラリー2をドライブ。2023年シーズンは「ERCに注力する」と発表するなど、続々とビッグネームが集結している。
スウェーデン出身のティディマンドがAPRCを制覇した2015年は、当時のシュコダ・ファビアS2000で全6戦中5勝を挙げる圧倒的な成績でタイトルを獲得。ここでの実績が実を結び、2017年のWRC2王座と、2019年のMスポーツ・フォードWRT加入へと繋がった。
そのティディマンドは、この2023年に向け新たにGNモータースポーツが走らせるフィエスタ・ラリー2のシートを得て、シーズン開幕となる3月10~12日の『ラリー・セラ・デ・ファフェ』に出場する。
「こうしてMRFタイヤに戻ってくることができてワクワクしているよ」と語った現在32歳のティディマンド。
「僕らは2015年からいくつかの素晴らしい思い出を作ってきた。その夢はまだ続く、ということさ」
「こうしたレベルの競技から少し離れると、これまでやってきたことすべてを再評価し、何が正しくて何が正しくないかを考える機会が与えられる」と続けたティディマンド。
その開幕戦ファフェでは、すでに新王者のエフレン・ヤレーナやクレイグ・ブリーン、昨季の地元戦ラトビアで全ステージ制覇の偉業を達成した新鋭マルティン・セスクらの出場が発表済みで、ティディマンド自身も熾烈なコンペティションを覚悟している。
「それらのニュースは全部読んだよ(笑)。つまり競争はWRC2と同じか、WRC2よりも優れている可能性がある。僕にとっては今季初ラリーだし、クリーンな展開で良いポイントを確保することが重要だと思う。それが主な目標だけど、新たな旅に出発するのが待ち切れないね」