ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2023.03.24 07:15
更新日: 2023.03.30 18:25

【動画】痛恨クラッシュと流石のワザ、最終盤の逆転劇etc. WRCメキシコを5つの出来事から振り返る


 3月16日(木)から19日(日)にかけて、メキシコ・グアナファト州のレオン市を中心にWRC世界ラリー選手権第3戦『ラリー・メキシコ』が開催され、既報のとおりTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR WRT)のセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合優勝を飾った。シリーズ8冠王者がメキシコでの自身7度目の勝利を手にした今大会を5つの印象的な動画で振り返る“Top 5 Moments”が、WRC公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/@wrc)で公開されている。

“Top 5 Moments”と題されたこの動画は、半世紀の歴史を誇るチャンピオンシップがYouTubeの公式チャンネルで各ラウンドの終了後に投稿しているもので、当該のラリーで起きた5つの象徴的な出来事を紹介する内容となっている。

 今回投稿された動画でまず最初に取り上げられたのは、デイ2のSS5でTGR WRTの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)がデイリタイアを余儀なくされることになったコースオフのシーン。スピン、コースオフ後の車内で悔しさからか吠える勝田の姿が印象的だ。

 ふたつめは総合トップでラリー3日目を迎えた、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)によるSS11でのクラッシュシーンだ。コース右手の土手に接触したラッピのマシンは反動で道の反対側にあった電柱に接触して停止したが、これによって倒れた電柱がマシンの左後部を押し潰してしまった。このアクシデントにより、ラッピはラリーリーダーから一転、今大会から去ることになってしまった。

 次に選ばれたのは、ラリー2クラスに参戦しているMスポーツ・フォードWRTのアドリアン・フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2 MkII)が横転を回避したシーンだ。フルモーがコーナー内側の土手をカットして越えようとしたところ、片輪走行になったマシンはあわや横転という角度まで傾いてしまった。しかし、フルモーは素早くカウンターステアを当てることで横転を回避し、大きなダメージを受けることなくラリーに復帰した。

 5つのシーンの中にはもちろんクラッシュシーン以外も選ばれている。4つめに選出されたのはラリーを締めくくるパワーステージでの逆転劇だ。TGR WRTのエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合2番手、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)が2.7秒差の総合3番手という状況で迎えたSS23。ライバルよりもひとつ早い出走順でスタートしたヌービルは渾身の走りでステージ暫定2番手(最終的には3番手)タイムを叩き出す。続くエバンスも落ち着いた走りを見せるが、ステージタイムはヌービルに3.1秒届かず。この結果、最終ステージでヌービルが逆転に成功し2位表彰台を勝ち取った。走行を終えた両者が互いの健闘を笑顔で称え合う姿は、まるでスポーツマンのお手本のようだ。

 動画の最後には、TGR WRTのセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が最終ステージを走り切り、自身7度目となるラリー・メキシコでの優勝を決定づけたシーンが選ばれた。このパワーステージを総合トップで迎えたオジエは渾身の走りでステージベストタイムを記録。開幕戦モンテカルロでの優勝に続き、総合1位での25ポイントとパワーステージ最速車に与えられる5ポイント、合計30ポイントの“フルポイント”を獲得したオジエは、これによってドライバー選手権トップに立つこととなった。

■Top 5 Moments | WRC Guanajuato Rally México 2023

https://www.youtube.com/watch?v=XgnrueYNv4g


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