18年ぶりにWRC世界ラリー選手権参戦を果たしたトヨタが、その復帰第2戦となるラリー・スウェーデンではやくも優勝を果たした。
第1戦ラリー・モンテカルロでいきなり2位に入ったことだけでも充分驚きに値するが、2戦目で優勝すると考えていたラリー関係者は多くないはずだ。
現在のWRCでは、長年トップクラスのWRカーを開発し続けてきたマニュファクチャラーが、それぞれ勝つ力を持った選手を抱えている。コンペティションのレベルは非常に高く、新参のチームが簡単に勝てるほど甘い世界ではない。
それを知っているからこそ、TOYOTA GAZOO Racing WRTを率いるトミ・マキネン代表は「表彰台争いをするまでにはしばらく時間がかかるだろう。シーズンの序盤はマシンの戦闘力を高めていくことに集中する」と、開幕前謙虚に語っていたのだ。
しかし、同時に彼の中には勝てるパフォーマンスを備えるマシンができつつあるという自信も、あったに違いない。
では、トヨタはなぜ復帰2戦目で勝利を飾ることができたのだろうか? 理由はいくつか挙げることができる。そのうち、マシン、チーム、ドライバー、そして運について分析していきたい。