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投稿日: 2023.11.27 19:43
更新日: 2024.05.08 20:37

WEC、2024年暫定エントリーリストを発表。BMWなど4社が新規参戦、LMGT3は9メーカー出場へ


ル・マン/WEC | WEC、2024年暫定エントリーリストを発表。BMWなど4社が新規参戦、LMGT3は9メーカー出場へ

 11月27日、WEC世界耐久選手権は2024年シーズンの暫定エントリーリストを発表した。来季は従来の3クラスから2クラスにカテゴリーが減少するが、グリッドには制限値いっぱいの37台が並ぶ予定だ。

 来年3月にカタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで開幕戦が行われる2024年のWECは、既報のとおりLMP2クラスとLMGTEアマクラスが廃止され、後者に代わって新設される“LMGT3”と、最高峰カテゴリーである“ハイパーカー”の2クラス制で実施される。

■ハイパーカークラスに計19台が参戦

 TOYOTA GAZOO Racingなどすでにいくつかのチームがドライバーラインアップを発表しているハイパーカークラスには、既存メーカーのトヨタ、プジョー、フェラーリ、ポルシェ、キャデラックの5社に、“新顔”のランボルギーニとBMW、アルピーヌ、さらにはイソッタ・フラスキーニの4社が参入し、参加ブランド数は計9つに。2012年に現行シリーズが開始されて以来、最多となる19台のプロトタイプカーがトップカテゴリーのグリッドに並ぶこととなった。

 一方、ハイパーカー初年度の2021年からプライベーターとして参戦していたグリッケンハウス・レーシングと、昨年ハイパーカークラスデビューを果たしたフロイド・ヴァンウォール・レーシングチームはともにリストから姿を消している。

 ル・マン・ハイパーカー(LMH)規定のハイブリッド車を走らせるTOYOTA GAZOO Racingとプジョー・トタルエナジーズは今季と同様に2台体制を敷く。また、LMDhマシンを投じるキャデラック・レーシングのシングルカー体制も2023年から変わらない。

 既存メーカーの中で変化があるのは“ル・マンウイナー”のフェラーリ・AFコルセで、ワークスカーが2台であることに変わりはないが、リシャール・ミル・AFコルセのゼッケン“83”を受け継いだ3台目の『フェラーリ499P』が登場する。ポルシェもファクトリーマシンの数は同じながらカスタマーチームであるハース・チーム・JOTAが2台目のマシンを送り込むことで、プロトン・コンペティションの99号車と合わせて総勢5台体制となった。

 ニューカマーでは、今シーズンのLMP2クラスでシリーズチャンピオンを獲得し満を持してトップカテゴリーに乗り込むBMW MチームWRTが、2台の『BMW MハイブリッドV8』で参戦する。ミック・シューマッハーら6名のドライバーを発表したアルピーヌ・エンデュランス・チームも新車『A424』のペアを走らせる予定だ。

 一方、ランボルギーニ・アイアン・リンクスは前述の2メーカーと同じくLMDhマシンを走らせるが、こちらは『ランボルギーニSC63』1台のみのエントリーとなっている。ゼッケンナンバーはもちろん“63”だ。

 新規チームの中で唯一のLMHメーカーあるイソッタ・フラスキーニもシングルカーでの出場となり、2023年の参戦を目指していたイタリアの老舗ブランドが手掛けた『ティーポ6-C(以前はティーポ6 LMHコンペティツィオーネと呼称)』がいよいよWECデビューを果たすことになる。なお同社とパートナーシップを結んでいたベクター・スポーツは、イソッタ側の契約違反を主張しLMHプログラムから離脱している。

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