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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2017.04.06 11:45
更新日: 2017.04.06 11:46

WEC:エアロキットの開発制限に懸念の声。「序盤戦が台無しになる可能性も」

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ル・マン/WEC | WEC:エアロキットの開発制限に懸念の声。「序盤戦が台無しになる可能性も」

 WEC世界耐久選手権の2016年LMP1王者ニール・ジャニは、マニュファクチャラー2社が異なるエアロキットを使用した場合、シーズン序盤戦が台無しになるのではないかという懸念を抱いている。

 2017年のWECでは、コスト削減を目的に従来3種類だったエアロキットをローダウンフォースとハイダウンフォースの2種類に削減。トヨタとポルシェは、各大会ごとにどちらのキットを使用するか選択できる。
 
 どちらのキットを使用する場合も、初投入前にホモロゲーションが行われ、以降シーズン中に改良を加えることはできない。

 トヨタは開幕戦シルバーストンにハイダウンフォース仕様エアロキットを投入することを明らかにしており、仮にそのパフォーマンスが充分なものでなかった場合も、シーズン後半に開発を行えないことになる。

 一方のポルシェは、開幕戦に投入するエアロキットについて発表しておらず、先週末イタリア・モンツァで行われた公式テストにおいてもチーム代表のアンドレアス・ザイドルは戦略についてノーコメントを貫いた。

公式テスト“プロローグ”ではポルシェとトヨタの2メーカーともロードラッグ仕様で臨んだ
公式テスト“プロローグ”ではポルシェとトヨタの2メーカーともロードラッグ仕様で臨んだ

 ジャニは今シーズン、アンドレ・ロッテラー、ニック・タンディとともに1号車ポルシェ919ハイブリッドをドライブするが、もしポルシェが開幕戦にローダウンフォース仕様を投入した場合、2台のトヨタを上回ることができず、優勝争いに絡めないのではと懸念している。

「昨年はシーズンの序盤、中盤、後半で異なるエアロキットを投入できた」とジャニ。

「今シーズンは2種類に制限されて、どういった戦略を取るかが難しい」

「ル・マン24時間で使うローダウンフォース仕様の開発をギリギリまで行うか、ほかのレースで使用機会の多いハイダウンフォース仕様の開発を優先するかだ」

「シルバーストンには(ポルシェとトヨタから)正反対の仕様のマシンが登場する可能性もある。そうなれば本当のバトルが起こることはないだろう」

「トヨタのハイダウンフォース仕様に対して、我々がローダウンフォース仕様を投入した場合、戦いを挑むのは困難だからね」

「我々は3位か4位で終わってしまうだろう。そうはなってほしくない。そうなったら残念でならない。チャンピオンシップにとって良い状況ではないと思う」


この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています

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