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投稿日: 2024.12.02 19:50
更新日: 2024.12.02 19:57

シルバー昇格という挑戦に前向きなふたりの強力ブロンズ「抗議など一切していない」「今年は進歩した」


ル・マン/WEC | シルバー昇格という挑戦に前向きなふたりの強力ブロンズ「抗議など一切していない」「今年は進歩した」

 2024年のWEC世界耐久選手権LMGT3クラスで活躍したふたりのブロンズドライバー、アレックス・マリキンとサラ・ボビーは、いずれも2025年のFIAドライバー・カテゴライゼーションで、シルバーへと昇格する。この新たな挑戦について両名は、受け入れていると語った。

 英国を拠点とするベラルーシ人のマリキンは、今年LMGT3のタイトルを獲得したマンタイ・ピュア・レクシングの一員だ。彼と92号車ポルシェ911 GT3 Rのチームメイト、ジョエル・シュトームとクラウス・バハラーは、1ラウンドを残して圧倒的な強さでチャンピオンシップを獲得した。

 一方、女性ドライバーのボビーはLMGT3フィールドで傑出したブロンズ・ドライバーのひとりで、アイアン・デイムスのランボルギーニ・ウラカンGT3 EVO2で、2度のポールポジションを獲得している。

 マリキンとボビーは、10月に初めて発表されたFIAドライバー・レーティングでは、2025年シーズンにブロンズからシルバーに昇格し、同月末に発行された最終版をもってこの新たなステータスが確定した。

 この動きは、2025年にWECを離れ、ピュア・レクシングとのLMP2プログラムに集中する予定のマリキンにとって大きな意味を持つ。

「抗議など一切していない。フェアだと思う」とマリキンは、シルバーへの昇格についてどう思うかと尋ねられたとき、語った。

「僕にとっては良いモチベーションだ。もっと上達して、トップのシルバー・ドライバーのひとりになりたいね。これは僕の個人的な目標のひとつだよ」

アレクサンダー・マリキン
2024年のWEC・LMGT3クラス王者となったマンタイ・ピュアレクシングのアレクサンダー・マリキン

 ボビーは、過去数年、シルバー・ステータスへの昇格見込みがあったが、控訴によりブロンズの座を取り戻していた。このベルギー人ドライバーもまた、ブロンズランクを失う可能性について楽観的な見通しを口にしていた。

 彼女は2025年、WECのアイアン・デイムスのラインアップには加わらない。ブロンズドライバーの座は、代わってセリア・マルタンが務めることが決定している。しかしボビーは、他のシリーズでは同チームからレースに出場する予定であり、1月のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦デイトナ24時間レースでは同チームに加わることが確定している。

「以前のシーズンは、状況がまったく違っていたと思う」とボビーはSportscar365に語った。

「でも今年は、チームのサポートを受けて少し大きく進歩したと思う」

「この(シルバー昇格という)新しい状況を、大きなチャレンジとして歓迎している。私はいつも自分のコンフォート(快適な)ゾーンをもう少し押し広げたいと思っていた」

「2025年にシルバーとして自分の価値が分かる機会があればいいと思っている。私の野望は、平均的なドライバーになることではない。これはひとつのチャレンジになるだろうし、それが分かるのは未来のみよ」

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