4月19日にイタリアのイモラ・サーキットで行われたWEC世界耐久選手権第1戦イモラ6時間レースで、トヨタ・レーシングの2台のTR010ハイブリッドは、8号車が優勝、7号車が3位に入り、ダブル表彰台を獲得した。
■終盤には戦略を分けてフェラーリに応戦
トヨタにとってはハイブリッド車両でのWEC参戦100戦目という節目のレースで、セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮がドライブした8号車TR010ハイブリッドが優勝を飾り、通算50勝目を達成。さらに、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース組の7号車も3位表彰台に登壇している。
この週末は延べ9万2175人の観客がサーキットまで足を運び、イモラ開催でのWECレースとしては過去最多の動員数となった。レースは2度の短いセーフティカー導入や、終盤での小雨や強風など、終始見応えのある展開となった。
昨年までのGR010ハイブリッドから改称するとともに、アップデートが投入されたTR010のデビュー戦で、2台とも安定したレースペースを維持。的確な燃料・タイヤマネジメントを武器に、6時間のレースを通してライバル勢を相手に着実にポジションを上げた。
平川が予選2番手を得た8号車はハートレーがフロントロウからスタートし、最初のスティントでは3番手を走行。ピットストップで順位を上げ、レース3時間目の序盤には平川がトップに浮上した。その後、ブエミが終盤までリードを拡大し、難しい路面コンディションの中でも冷静な走りでトップを守り切った。
7号車は6番手からコンウェイがスタートを担当し、序盤に7番手へ後退したが、その後デ・フリースが着実に順位を上げ、レース中盤までに4番手、4時間経過時点では3番手へ浮上。終盤は可夢偉が古いタイヤで2番手へポジションを上げ果敢に防戦したが、最終1時間を切ってタイヤ交換を行い、最終的に3位でフィニッシュしている。
6時間のレースを終え、8号車は51号車フェラーリ499Pに13.352秒差をつけて優勝。トヨタは昨年最終戦バーレーンからの2連勝を飾っている。次戦のWECは、ル・マン24時間レース前最後の一戦となるスパ・フランコルシャン6時間レース。5月9日土曜日の決勝開催となる。
■小林可夢偉(チーム代表兼7号車ドライバー)
「本日は、できる限りベストな結果を持ち帰るため、あらゆることに挑戦しました。レース自体は比較的スムーズでしたが、ポジションを上げるチャンスを見つけるのは簡単ではなく、厳しい戦いでした」
「そのような中でも、2台そろって表彰台に上がり、開幕戦を勝利で飾ることができ、大変うれしく思います。何より、マシンの競争力を感じられたことが、今後のシーズンに向けた大きな自信につながりました」
「TR010ハイブリッドを作り上げ、そして本日のレースを完遂してくれたチーム全員に心から感謝します。次戦はスパで、その先に長いシーズンが続きますが、今季掲げた目標を達成できるよう全力で取り組んでいきます」
■マイク・コンウェイ(7号車)
「チームにとって素晴らしい結果であり、自分自身も表彰台に立てて満足している。正直なところ、ここまでの結果は想像以上だった」
「8号車が優勝し、7号車も表彰台に上がることができ、チームとして最高の形でレースを終えることができた。開幕戦として力強いスタートを切ることができたので、次戦スパに向けて、この流れをさらに発展させていきたい」
■ニック・デ・フリース(7号車)
「チーム全体が素晴らしい仕事をし、非常に強いレースを展開できたと思う。レース終盤には2台で戦略を分ける判断を行い、それが良い結果につながった」
「表彰台からシーズンをスタートできたことをうれしく思う。この結果を得るためには大きな努力が必要だったので、プロローグ初日から今週を通して懸命に取り組んでくれたチーム全員に感謝したい」
■セバスチャン・ブエミ(8号車)
「100戦目のレースで50勝目を挙げ、フェラーリの地元であり、TR010ハイブリッドのデビュー戦という舞台で勝利できたことは、本当に素晴らしいストーリーだ」
「東富士とケルンのチームが成し遂げた仕事には、大きな称賛を送りたい。2025年の厳しいシーズンを経て、彼らが見せた立て直しは見事だった」
「もちろん、まだシーズンの初戦ではあるが、チーム全員に心からお祝いを伝えたい。本日のレース運びは完璧で、皆を誇りに思う」
■ブレンドン・ハートレー(8号車)
「信じられないほど素晴らしい気持ちだ。TR010ハイブリッドは走り出す前から速さを感じさせていたが、デビュー戦でいきなり勝利を挙げることができた」
「この初戦に向けて、チームは何カ月も準備を重ねてきた。本日はまさにチーム一丸となって成し遂げた勝利で、このような気持ちでレースに勝てる機会はそう多くはない。イモラには素晴らしい観客が集まり、表彰台は忘れられない瞬間となった。本当に特別な一日だ」
■平川亮(8号車)
「これ以上の結果は望めない一戦でした。100戦目の節目を50勝目で飾ることができ、歴史に残るレースとなりました」
「今年はチームのアイデンティティを一新し、TR010ハイブリッドがデビューしました。最高の形でシーズンをスタートさせるため、全員が全力を尽くしました」
「昨年は本当に悔しいシーズンで、誰一人満足していませんでしたが、今年は確実に前進できています。そのことをとてもうれしく思います。チームの皆さん、本当によくやってくれました」




