フランスのサルト・サーキットで6月7日、WEC世界耐久選手権第3戦『ル・マン24時間レース』のテストデー・セッション2が行われ、アストンマーティンTHORチームの007号車アストンマーティン・ヴァルキリー(ハリー・ティンクネル/トム・ギャンブル/ロス・ガン組)が最速タイムをマーク。午前のセッション1の終盤に不運なアクシデントに見舞われた8号車トヨタTR010ハイブリッド(トヨタ・レーシング)が、修復後の同セッションで2番手タイムを記録している。
ギャンブル駆る007号車アストンマーティンは、午後のセッションだけでなくテストデー総合の両方で最速となるタイムを記録した。ギャンブルは3時間にわたって実施されたセッション2の残り時間が2時間を少し切ったところで3分26秒293というベストタイムを刻み、その時点での2番手をコンマ5秒以上引き離した。
その後、このイギリス人ドライバーのタイムは破られなかったが、ブレンドン・ハートレーが修復された8号車トヨタで、残り約15分の時点でその差をわずか0.108秒にまで縮めることに成功している。
午前中のセッション終盤にターン3で起きた、ハートレーのチームメイトである平川亮とジェイク・ヒューズ駆る25号車オレカ07・ギブソン(アルガルベ・プロ・レーシング)が関与したアクシデントを受け、トヨタはランチ休憩の間に8号車を修復し午後セッションの開始に間に合わせた。
3番手は、キャデラックVシリーズ.R勢の最上位となったキャデラック・ハーツ・チーム・JOTAの12号車で、ノーマン・ナトが3分26秒853をマーク。これに続いた35号車と36号車のアルピーヌA424勢(アルピーヌ・エンデュランス・チーム)がトップ5を締めくくった。35号車のフェルディナント・ハプスブルクと、姉妹車36号車でル・マンデビューを飾るビクトール・マルタンスは、いずれも最後の1時間でタイムを更新し、ハプスブルクは首位から0.645秒おくれのタイムをマークしている。
午前中のセッションで首位に立った101号車(キャデラックWTR)は、今回はジョーダン・テイラーの自己ベストタイムで6番手となったが、フィリペ・アルバカーキがセッション1の序盤に記録したタイムは、2台目のアルピーヌを抑えて総合5番手に入るのに充分なものだった。
ロビン・フラインスによる土壇場のタイム更新により、WECハイパーカークラスでランキング首位につける20号車BMW MハイブリッドV8(BMW MチームWRT)が7番手に浮上した。これにより小林可夢偉組の7号車トヨタは8番手に、アレッサンドロ・ピエール・グイディの51号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ)は9番手に後退した。このタイム更新は、ピエール・グイディがインディアナポリスでスピンし、低速でバリアに衝突した直後のことだったが、51号車に実質的なダメージはなかったようだ。
ポール・ループ・シャタンも終盤に順位を上げ、デビューシーズンを戦う2台のジェネシスGMR-001ハイパーカー(ジェネシス・マグマ・レーシング)のうち速い方の19号車でトップ10入りを果たした。一方、ハイパーカーの全8マニュファクチャラーがトップから0.9秒強の範囲内に収まるなか、プジョーはストフェル・バンドーンが駆る93号車9X8(プジョー・トタルエナジーズ)が惜しくもトップ10入りを逃している。
日本から太田格之進がエントリーしているLMP2クラスでは、ヨブ・ヴァン・ウィタートが終盤に、IDECスポーツの28号車オレカ07・ギブソン(ポール・ラファーグ/バレリオ・リニチェッラ/ヨブ・ヴァン・ウィタート組)でクラス最速タイムを記録した。
このオランダ人ドライバーは、セッション残り19分で3分35秒344を叩き出し、約20分前に3分35秒519というタイムでクラストップに立っていたマティアス・ベッシェの14号車オレカ(TDSレーシング)を上回った。マシュー・バキシビエールが午前中のセッションをリードした183号車オレカ(AFコルセ)は、午後のセッションと一日の総合順位の両方で3番手となっている。
セッション2および総合で4番手となったのは、トヨタ育成のエステバン・マッソンが駆る29号車オレカ(フォレスティエ・レーシング・バイ・パニス)だ。一方、トップ5の最後には、ポルシェのファクトリードライバーであるジュリアン・アンドラウアーが運転する30号車オレカ(デュケーヌ・チーム)が入った。
マクラーレンのハイパーカー契約ドライバーであるローレンス・ファントールは、午前中のセッションを欠席したものの、午後は22号車オレカ(ユナイテッド・オートスポーツ)で初走行を行い、最終的に8番手タイムをマーク。大田組の9号車オレカ(プロトン・コンペティション)はセッション1と同じくクラス16番手につけている。
最多25台がエントリーするLMGT3クラスでは、フランチェスコ・カステラッチの54号車フェラーリ296 GT3エボ(ビスタAFコルセ)が、ふたたび跳ね馬をトップに押し上げた。カステラッチは残り17分でベストタイムを記録し、午前中のセッションで姉妹車21号車のアレッシオ・ロベラが記録した3分57秒366のクラス最速タイムを上回った。
当該タイムの3分56秒646は、セッションの大部分をリードしていたティムール・ボグスラフスキーの91号車ポルシェ911 GT3 Rエボ(マンタイDKエンジニアリング)を、わずか0.009秒上回るものだった。
これに続いた2台のシボレー・コルベットZ06 GT3.Rが3番手と4番手となり、33号車(TFスポーツ)のジョニー・エドガーが13号車(13オートスポーツ)のマット・ベルをリードした。
クラス5番手は、パーカー・トンプソンのドライブで3分56秒台に入った最後のマシンとなった69号車BMW M4 GT3エボ(チームWRT)だ。木村武史組の57号車フェラーリ296 GT3エボ(ケッセル・レーシング)はクラス20番手でセッション2を終えている。
テストデーが完了した後、ル・マンのトラックアクションは6月10日(水)14時からの実施が予定されている最初の公式フリー走行から再開される。




